あの子の殺人計画

天祢涼

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163912080
ISBN 10 : 4163912088
フォーマット
出版社
発行年月
2020年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
天祢涼 ,  
追加情報
:
280p;19

内容詳細

椎名きさらは小学五年生。母子家庭で窮乏している上に親から“水責めの刑”で厳しく躾けられていたが、ある時から自分が虐待されているのではないかと気づき始める。一方、JR川崎駅近くの路上で、大手風俗店のオーナーが刺し殺された。かつて店で働いていた椎名綺羅が捜査線上に浮かぶが、彼女には娘のきさらと一緒に自宅にいたというアリバイがあった―。社会派と本格が見事に融合した傑作ミステリー!

【著者紹介】
天祢涼 : 1978年生まれ。2010年に第43回メフィスト賞受賞作『キョウカンカク』でデビュー。13年『葬式組曲』が第13回本格ミステリ大賞候補。同書所収の「父の葬式」が第66回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。17年に発表した『希望が死んだ夜に』は「子どもの貧困」をテーマに社会派と本格が融合したミステリーと評判を呼び、19年本屋大賞発掘部門で最多票を獲得した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • いつでも母さん さん

    くぅ・・あの子ねぇ、あの子かぁ、あの子。まんまと天祢さんにやられちゃった感じ。ドキドキして、胸が苦しくなってそれでも途中で止められない。【躾】の名の下に親が振るうのは洗脳と言う暴力だ。子どもには親がこの世の全てだよね。虐待されて育った子が親になって虐待する連鎖は哀しい。が、そんな育ち方しか知らないのだ。この国にはどれだけの「きさら」がいるのだろう。そんな親に自分はならないと、そんな育て方はしなかったと言える人は幸せ。私は我が子に聞いてみたい。きさらが安心して明日を迎えられますように。私はどこまで関われる?

  • fwhd8325 さん

    読んでいるときは気がつかなかったけれど、こういう設定でしたか。まんまと術中にはまった感じです。深刻なテーマを絡めてのミステリーは、興味がどんどんそそられました。虐待は連鎖すると言われるように、何だかやりきれない現実があります。面白い社会派ミステリーでした。

  • ちょろこ さん

    ズシンとくる、一冊。あの子の頭の中が殺人計画でいっぱいになるまでかなりきつかった。子に対してここまで心を失えるものなのだろうか…心が折れそうになる。それでも視点が変わる構成のおかげもあってか、ページをめくる手は進む。終盤、なんとなく予感していたことは当たっていたけれどそれでも驚かされるポイントが多々有り。全てが紐解かれ再度確認したくなるほどミステリとして楽しませてもらった後、重く考えさせられる。このいわゆる緩急の付け方が巧い。母の心の叫びがズシンと突き刺さる。そして仲田刑事の誰でも…がズシンと心に残る。

  • のぶ さん

    久々に読んだ本格ミステリーだったが、重いテーマが込められていて興味深い内容だった。物語は川崎駅近くの路上で、大手風俗店の女性オーナー、遠山菫が殺害されて発見される。容疑者として、かつて遠山の店で風俗嬢として働いていた椎名綺羅が浮上するが、彼女にはアリバイがあった。真壁警部補が所轄署刑事課に異動してまだ一年の宝生巡査部長と捜査にあたる。ただ本作の問題は、躾だと冷水シャワーを長く浴びせ続ける「水責めの刑」を母親から度々与えられている小五の少女、椎名きさらの話。描かれている事ほど陰湿さは感じなかった。

  • 黒瀬 木綿希(ゆうき) さん

    『彼女には娘と共にいたというアリバイがある。しかし……』 真壁と仲田のコンビが帰ってきました。【希望が死んだ夜に】の続き物となる作品ですが、こちらは希望が死んでいるどころか絶望を感じさせます。前作は子供の貧困に焦点を当てたミステリでしたが本著は虐待を取り扱っています。信じがたいことですが子どもは自分を虐待しているはずの母親を愛し、虐待されている認識そのものがなかった。叙述トリックにも騙されましたが真相に辿り着いた驚きをやるせなさが上回り、なんとも言えない気持ちに。虐待を受けた子供はそれを繰り返すというが…

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