がらんどう

大谷朝子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087718287
ISBN 10 : 408771828X
フォーマット
出版社
発行年月
2023年02月
日本
追加情報
:
120p;20

内容詳細

第46回すばる文学賞受賞作。誰にも恋愛感情が抱けず、結婚や出産が見えない平井の隣で、死んだ犬のフィギュアを作る菅沼。アイドルの推し活が繋いだふたりのコロナ禍でのルームシェア。“今”を生きるすべての人へ、さまざまな属性を越えて響く“わたしたち”の物語。

【著者紹介】
大谷朝子 : 1990年千葉県生まれ。2022年、本作で第四六回すばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    大谷朝子は初読。本書は第46回(2022年)すばる文学賞を受賞している。作品は内向型純文学の流れを継承するものであり、いわば昭和文学以来の王道の一翼を担う位置にあるだろう。社員数30数人の印刷会社に勤務する平井は、自身が人生の重大な分岐点ではないかと思う38歳。結婚したくはない。子どもも欲しいというわけではない。しかし、その一方でそうした普通の人生を捨てる決意もまた持てない。そんな平井のアンビヴァレントな状況と心情の揺れ動きが描かれる。同居する菅沼との微妙な距離感と関係性も、まさに「文学的」なそれである。

  • もぐたん さん

    ルームシェアするアラフォーの女性二人が感じる生きる痛みが胸に刺さってくる。この物語に一貫した、裏切りに対する虚しさの心の持って行き先はどこなのかという問いに、主人公が選んだ答えがまた、わかり過ぎて痛々しい。何でも選べる人生だったはずなのに、自分なりに選んできたはずの人生なのに、何故こんなにも空虚なのだろう。私たちの心はどこまでも欲張りだ。誰にも似ていない人生を選んだって良いじゃないか。作り物でも満足できたらそれはそれで。★★★★☆

  • itica さん

    自分が望んだ生き方、望んではいないけれど結果として選んだ生き方。そこには迷いがある。どうしたら良いのか、たぶん自分でも分かっていない。そんな40歳手前の微妙な年頃の女性の心情が淡々と描かれている。心の拠り所があれば人は安定するんだろうな。

  • そら さん

    未来を信じられるほど若くはなく、人生を諦めるほど老いていない。40前後の独身女性ふたりがルームシェアをしながら生きる日常をシンプルに描いた本作品。結婚がしたい訳でもなく、子供を持つことが絶対でもない。自分の望みがハッキリしていないからこそ、どの道を行けばよいかを悩むのだろう。同居人が作る3Dプリンターのいぬのように、中身ががらんどうだったとしても、意味がないとは私は思わない。なにかをきっかけに気持ちが吹っ切れ、息がしやすくなるだけでいいのだ。

  • いっち さん

    面白かった。読み心地が良かった。著者の次回作も読みたいと思った。主人公は38歳で、経理の仕事をしている。仕事で知り合った同世代の女性と意気投合し、ルームシェアをする。主人公と同居人は、好きな男性アイドルグループが同じだが、推しのメンバーは違う。同居人の推しが結婚を発表したとき、同居人は傷心する。推しが結婚したのは15歳下のグラビアアイドルだった。結婚というよりグラビアアイドルに引っかかってる感じが、面白い。傷心した同居人を慰めるため、会社をサボって1泊2日の熱海旅行に行く。そんな友達いるのがうらやましい。

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大谷朝子

1990年千葉県生まれ。2022年、本作で第四六回すばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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