基本情報
内容詳細
対照的な二組の夫婦と復員兵の愛をめぐる心理小説の傑作『武蔵野夫人』とその創作過程に関する「『武蔵野夫人』ノート」、南方での戦争体験を元にした思索的小説『俘虜記』から「捉まるまで」等三篇、ユーモア溢れるおとぎ話の続篇「一寸法師後日譚」、花柳小説の佳品「黒髪」、神話と文学の起源をさぐる評論「母と妹と犯し」、昭和天皇重篤に際して心情を綴った「二極対立の時代を生き続けたいたわしさ」など、戦争と人間の真実を、理性と知性に基づいて希求した戦後文学最高峰の多面的な魅力を示す。
【著者紹介】
大岡昇平 : 1909〜1988。東京生まれ。京都帝国大学仏文科卒業。19歳のとき小林秀雄や中原中也と出会い、文学活動を始める。1944年に召集を受け、フィリピン戦線における苛烈な戦闘を経て米軍捕虜となる。その体験を元に『俘虜記』、『野火』(52年読売文学賞)を発表し高い評価を得る。また、50年には知的な構成をもつ心理小説『武蔵野夫人』を刊行、ベストセラーとなる。その他の主な作品に『花影』(61年毎日出版文化賞)、戦記文学の金字塔『レイテ戦記』(72年毎日芸術賞)、評伝『中原中也』(74年野間文芸賞)、評論『小説家夏目漱石』(89年読売文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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KAZOO さん
読了日:2016/07/30
starbro さん
読了日:2016/08/15
優希 さん
読了日:2016/08/03
jam さん
読了日:2016/09/10
ぐうぐう さん
読了日:2016/07/23
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人物・団体紹介
大岡昇平
明治42年(1909)東京牛込に生まれる。成城高校を経て京大文学部仏文科に入学。成城時代、東大生の小林秀雄にフランス語の個人指導を受け、中原中也、河上徹太郎らを知る。昭和7年京大卒業後、スタンダールの翻訳、文芸批評を試みる。昭和19年3月召集の後、フィリピン、ミンドロ島に派遣され、20年1月米軍の俘
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