レイテ戦記 4 中公文庫

大岡昇平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784122066106
ISBN 10 : 4122066107
フォーマット
出版社
発行年月
2018年07月
日本
追加情報
:
407p;16

内容詳細

レイテ島の土はその声を聞こうとする者には聞える声で、語り続けているのである―八万の兵力を投じながら、生還者は僅かに二五〇〇人。太平洋戦争最悪の戦場を鎮魂の祈りを込めて描きつくす。巻末に「連載後記」、エッセイ「『レイテ戦記』を直す」を付す。

目次 : 28 地号作戦 昭和二〇年一月一日‐二十日(年末年始の内地の空襲被害/ レイテ決戦の失敗と大本営の敵情判断/ 一月一日のカンギポット周辺の日本軍 ほか)/ 29 カンギポット 一月二十一日‐四月十九日(レイテ島西北部の地形/ カンギポットとその周辺/ レイテ残置部隊の統帥と集結状況 ほか)/ 30 エピローグ(ルソン島の持久戦/ パラワン島に米軍上陸/ 米軍の南シナ海制圧の企図 ほか)/ 補遺/ エッセイ『レイテ戦記』を直す

【著者紹介】
大岡昇平 : 明治42年(1909)東京牛込に生まれる。成城高校を経て京大文学部仏文科に入学。成城時代、東大生の小林秀雄にフランス語の個人指導を受け、中原中也、河上徹太郎らを知る。昭和7年京大卒業後、スタンダールの翻訳、文芸批評を試みる。昭和19年3月召集の後、フィリピン、ミンドロ島に派遣され、20年1月米軍の俘虜となり、12月復員。昭和23年『俘虜記』を「文学界」に発表。『野火』(読売文学賞)『花影』(新潮社文学賞)『中原中也』(野間文芸賞)『事件』(日本推理作家協会賞)を発表、この間、昭和47年『レイテ戦記』により毎日芸術賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ベイス さん

    これを小説とする向きも多いようだが、少し無理がある、というのが読後感。内容の9割は部隊がどのように動いたかの詳述に割かれており、そこに物語の機微はほとんどない。文献を調べぬいて時間をかけさえすればモノにできる、というと言い過ぎだろうか?部隊はどのように配置されどのように動きどのように破れ去っていくか、その全体を俯瞰することには成功しているが、著者が志した「兵ひとりひとりの鎮魂」となると、むしろ兵士の顔は覆い隠されていて、著者の思いとは逆の作用をもたらしている、と思う。これは小説ではなく、戦記だと思う。

  • おたま さん

    (一)から数えて四カ月、やっと読了した。遅々とした進度。がしかし、この四カ月に渡って、大岡昇平の描くレイテ戦の詳細に向き合い続けた、濃密な時だった。この最終巻では、レイテ島北西部にまで追い詰められた日本軍の壊滅、そして、生き残った者たちの様子が描かれている。現場から逃亡する将校がいる。戦線を離脱して投降もせず遊兵となる者がいる、飢餓に苦しみ人肉食にまで至る者がいる、そして最終的に投降して捕虜となる者もいる。大岡昇平はどのような者をも公平な目で見つめて、末路を見届ける。それが自分の使命のようにして。

  • Book Lover Mr.Garakuta さん

    【図書館】【速読】【再読】【既読】:このシリーズだけでは、全体像が把握できないが、激戦の声を聞くには十分たる話で、日本ぐ8万の兵力が生存者は2500名。そりゃ負けるはと思ったが、アメリカの戦死者の数も、相当なもんだろうと伺える。戦争のむなしさと軍部と政治家の無能さを感じたシリーズであった。

  • 塩崎ツトム さん

    「玉砕」ではなく、最後の籠城拠点カンギポッド山からは「誰も降りてこなかった」。戦後すぐに捕虜になった士官が投降を促しに行こうと申し出ると、「あの山にはもはや誰もいない」という理由で断られる。だれからもその勇気を称えられるわけでも、犬死にを哀れに思われるわけでもなく、一切の記録もなく、ただ「消える」。海の藻屑になったわけでもない。そういうことだ!

  • しんすけ さん

    最終巻は下記の記述で始まる。/昭和二十年一月一日、東京の元旦は空襲警報で明けた。/ ぼくのように空襲によって黒く汚れたビル等を観て育った世代は、敗戦がつい先日だったような気分に陥る。戦争とは何のために行われるのか。祖国の発展の為か。国民生活を豊かにする為か。そんなことはあり得ない。戦勝国の米国でさえ国民全体は貧しくなったとしか云えない。戦争なんてものは政治家や軍人の自己満足の為に行われるのである。そして負ければ、部下たちが能無しだったと云えばそれで済む。泣くのは国民の大半を占める庶民だけである。

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大岡昇平

明治42年(1909)東京牛込に生まれる。成城高校を経て京大文学部仏文科に入学。成城時代、東大生の小林秀雄にフランス語の個人指導を受け、中原中也、河上徹太郎らを知る。昭和7年京大卒業後、スタンダールの翻訳、文芸批評を試みる。昭和19年3月召集の後、フィリピン、ミンドロ島に派遣され、20年1月米軍の俘

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