産業医が見る過労自殺企業の内側 集英社新書

大室正志

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087208856
ISBN 10 : 4087208850
フォーマット
出版社
発行年月
2017年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
208p;18

内容詳細

パソコン・モバイル機器を四六時中使う現代人の脳は「バッテリー容量は同じなのにアプリだけ増えているスマホ状態」
人類は今、史上最も脳が疲れる生活を送っている。そこに長時間労働や会社の人間関係どでストレスが加わると、
「コップから水があふれるように」人はうつ状態になり、最悪、自殺に追い込まれる。
自殺する社員とはどんなタイプか、社員を自殺させる会社の問題点は何か? 約30社の産業医を務め、のべ数万人の社員を診てきた著者が、過労自殺の原因と対処法を教える現代人必読の一冊。

[主な内容]
第1章 産業医とは何をするのか?
産業医の起源は軍医、つまり「戦場でまだ働けるか?」を判断していた。
現代は企業において健康・メンタル両面から働けるかを判断し、社員のカウンセリングとともに企業コンサルティング的役割も担うように。
第2章 電通自殺事件はなぜ起こったのか?
電通・高橋まつりさん自殺事件の背景を検証。電通の問題点を挙げていくとともに、他の企業にも思い当たるところがありそうな社員を自殺に追い込む要因や企業風土を解説していく。
第3章 会社でうつに追い詰められやすい人たち
●反射的に「大丈夫です」と答える。●「男は泣くな!」と育てられた。●人に弱みを見せられない。●「〜すべきではない」という思考に陥りがち。
●若年層に多い「アナ雪症候群」●上司の指導をすぐパワハラと思う。●逆に放っておかれると不安になる「ネグレクトうつ」
●上下関係に慣れていない「ワンピース世代」●学生時代にあった裁量権がなくなった。●妻が会社を辞めさせてくれない「嫁ブロック問題」。…等々。
第4章 社員をうつや自殺に追い込む会社の構造
現代は日本企業の伝統的価値観である「家族主義」が崩壊し、新しい働き方へ移行する過渡期。社員に負担をかけ自殺に追い込みかねない古い考えや上司はどんな人なのか、構造を指摘する。
第5章 過労自殺を防ぐために個人と会社にできること
過労自殺を起こさないために、これからの上司はどんな人が望ましいのか、どういう改革や心構えが必要か、すでに始まっている取り組みなどを紹介。

【著者略歴】
大室正志(おおむろ まさし)
1978年、山梨県生まれ。医療法人社団 同友会 産業医室勤務。産業医科大学医学部医学科卒業。都内の研修病院勤務を経て、産業医科大学産業医実務研修センター、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社統括産業医を経験し現職。専門は産業医実務。現在日系大手企業、外資系企業、ベンチャー企業、独立行政法人など約30社の産業医を担当。

【著者紹介】
大室正志 : 1978年、山梨県生まれ。医療法人社団同友会産業医室勤務。産業医科大学医学部医学科卒業。都内の研修病院勤務を経て、産業医科大学産業医実務研修センター、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社統括産業医を経験し現職。専門は産業医実務。メンタルヘルス対策、インフルエンザ対策、生活習慣病対策など企業における健康リスク低減にも従事する。現在日系大手企業、外資系企業、ベンチャー企業、独立行政法人など約三〇社の産業医を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kinkin さん

    タイトルはすこし大げさかな。現役産業医の先生が産業医とは、電通自殺事件について、会社でうつに追い詰められやすい人たち、社員をうつや自殺に追い込む会社の構造、過労自殺を防ぐために個人と会社にできることの5章で構成。例え話はよくわかった。「現代人の脳はバッテリー容量は同じでアプリが増えたスマホ状態」や社訓をパソコンのOSにたとえたらなど。あとはさんま御殿で一番疲れるのは、さんまよりひな壇芸人・・・図書館本

  • けんとまん1007 さん

    産業医という視点から書かれているので、これまでよくあった論調と少し異なるのがいいと思う。多少なりとも、そのあたりとの関りがあったので、企業・本人・産業医の関係性が、とてもよくわかる。ストレスが無いことは、ありえないと思うし、適度なストレスは必要だと思っている。それを踏まえてもなお、絶えず、見直すことが大切。そのためには、外部への眼が不可欠だと思う。

  • skunk_c さん

    文章は平易で読みやすい。内容は産業医とはから始まり、電通事件への著者なりの分析(越権と断りつつ)、会社でうつになりやすい人、過労自殺に追い込みやすい会社の構造など、タイトルから読み手に期待させる実話集ではなく、過労死やうつを防止するハウツー本的内容。しかし職業柄多数の現場を見ての内容で、現実的な捉え方であるため、かなり参考になる。OJTに関しては「背中で教える」のではなく、これからは説明上手な上司が求められるとの指摘は同感。言葉で説明できないことを部下の「甘え」と突き放して上司が逃げる時代は終わったのだ。

  • ゆうゆう さん

    産業医は会社と従業員の双方に中立な立場、だけど、究極的には働く人間の味方なんだろうなぁ。健康管理センターのような外向きハードを作っても、ノー残業デーのようなソフトが定着するのは難しいのが残念だ。現代人の脳を「バッテリー容量は増えないのにアプリだけが増え続けるスマホ」にたとえ、脳が慢性的な疲労状態に陥ると言われると、納得しかない。バッテリーを無駄に消費しない働き方、ほどほどなのかしら…田園都市線住民はうつ病が治りにくいのフレーズが、この本一番の驚きだった。

  • ふたば さん

    世の中は変化していく。それは当然のことで、そうでなければならないと思う。会社のありかたも、少しずつ良くなっていくべきであるし、不都合な点は改正していかなければならない。しかし、安易に今までをタダ否定するというのはいただけない。調理師の学校を卒業後一年で、ミシュランの星を獲得したという職人を例にとって、背中を見て学べは古い、教えれば一年でそこまで到達するという主張があった。それは違うと思う。人から教わったことで身に残るものは少ない。自分の努力で取得したのではない知識には力がない。

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