ラップは何を映しているのか――「日本語ラップ」から「トランプ後の世界」まで

大和田俊之

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784620324418
ISBN 10 : 4620324418
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
240p;18

内容詳細

アメリカ事情に精通する大和田俊之、長年ラップの現場に身を置いてきた磯部涼、批評家とラッパー/ビートメイカーを往復する吉田雅史。三人の識者によるラップ・ミュージック概論。

目次 : 第1章 ラップはいまを映しているか(ラップの定義について/ ヒップホップ史の書き換え/ BLMのアンセム「Alright」 ほか)/ 第2章 USラップが映してきたもの(政治性を求めるのは誰か/ 『ストレイト・アウタ・コンプトン』の歴史操作/ KRS・ワンのヒップホップ道 ほか)/ 第3章 日本にラップが根づくまで(オーセンティシティとオリジナリティ/ 佐々木士郎(宇多丸)の危惧/ ハードコア・ラップが右傾化した理由 ほか)

【著者紹介】
大和田俊之 : 1970年生まれ。専門はアメリカ文学、ポピュラー音楽研究。慶應義塾大学法学部教授。博士(文学)。著書に『アメリカ音楽史―ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』(講談社、第33回サントリー学芸賞)など

磯部涼 : 1978年生まれ。主に日本のマイナー音楽と社会の関わりについて執筆

吉田雅史 : 1975年生まれ。“ゲンロン佐々木敦批評再生塾”初代総代。批評家/ビートメイカー/ラッパー。『ele‐king』や『ユリイカ』誌などで音楽批評中心に活動。MA$A$HI名義でMeisoのアルバム『轆轤』をプロデュース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • しゅん さん

    ラップミュージックの「今」を探る三つの鼎談録。ゲイカルチャーとの融和、ダンス志向などアメリカヒップホップの状況の多様化を示す言葉が面白いし、政治性ばかりを見るべきでないという態度にも筋が通っている。アメリカと日本で地域性の捉え方が違う(地域によりサウンドが規定されるかどうか)という指摘には膝を打った。それにしても、「アメリカの影」の呪縛の強さには驚く。敗戦によるねじれとはかくも強固なものなのか。

  • Ecriture さん

    ジェフ・チャン的な、公民権運動の連続性の中でのヒップホップ解釈に捉われず、脱政治的(そうであるがゆえに政治的でもあるのだが)音楽として、2010年代にトラップ音楽の内部でも内向化・記号化・幼児退行の進むヒップホップシーンを概観する一冊。カントリー対ヒップホップという対立の虚構性を指摘しつつ、商業性にのってバランスをとることでぬるりとした現状肯定に陥り、何を見聞きしてもエコーチェンバーを突き破る効力のない黒人文化の擬態状況を語る。

  • かふ さん

    ラップ・ミュージックの入門書ではあるがラップと政治や社会の影響について。良くも悪くもアメリカ文化の影響下にあって自分たちのアイデンティティとしてオリジナルティを出していく中で模索する日本語ラップなど。章の最初にその年の代表曲が出ているのでYouTubeで観れば文章だけでなく音楽で理解可能としているのは良い。馴染みない専門用語や数多くの未知のラッパーに最初は戸惑うが全体としての流れは理解できたような。

  • Decoy さん

    ラップは聴いていないのだが、評判がいいので読んでみた。確かに面白い! アメリカと日本のラップ・ミュージックの歴史と現在が、鼎談で分かりやすく語られている。固有名詞が多過ぎるが、そこは詳細な注釈を付けていて、抜かりない(が、この字の小ささは、老眼進行中の中年にはキツい…)。大和田俊之のあとがき「『文化』を通して私たちは『いま』を解釈し、認識するのであって、その逆ではない」が、印象に残った。

  • もりっち さん

    オバマ〜トランプ政権の以降と連動してラップは健康的でハイなものから内向的で酩酊したものへ、突き詰めた先には幼児退行的な非政治性にまで行きつき始めているという話や、日本語ラップが今フリースタイルバトルで沸いているのはハードコア・ラップの流れで、この先シーンが盛況を保つかは「場」の生成やオーセンティシティの確保とのやりくり、ダンスミュージックへの回帰がポイントとなるといった話など、興味深かった。ラップには非常に疎かったため、表層的な読み解きとなってしまったかもしれないが、非常に勉強になったと感じている。

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