皇帝フリードリッヒ二世の生涯 上

塩野七生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784103096375
ISBN 10 : 4103096373
フォーマット
出版社
発行年月
2013年12月
日本
追加情報
:
301p;21

内容詳細

この人を見よ! その生と死とともに、中世が、壮絶に、終わる――!


構想45年、ユリウス・カエサル、チェーザレ・ボルジアに続いて塩野七生が生涯を描き尽くした桁違いの傑作評伝が完成! 神聖ローマ帝国とシチリア王国に君臨し、破門を武器に追い落としを図るローマ法王と徹底抗戦。ルネサンスを先駆けて政教分離国家を樹立した、衝突と摩擦を恐れず自己の信念を生き切った男。その烈しい生涯を目撃せよ。


神聖ローマ帝国とシチリア王国に君臨し、交戦なしに聖地イェルサレムを再復。自国には憲法を発布して政教分離の法治国家を樹立した不世出の指導者フリードリッヒ二世。構想四十五年、カエサル、チェーザレに続いて塩野七生がその生涯を描き尽くした傑作評伝。


【目次】
読者に
第1章 幼少時代
天幕の中で/ノルマン王朝/母コスタンツァ/「狼の群れの中の一匹の小羊」/独立宣言/ライヴァル・オットー/ベラルドとの出会い


第2章 十七歳にして起(た)つ
法王インノケンティウス三世/ドイツへ/「プーリアの少年」/フランス王フィリップ二世/「マグナ・カルタ」/法王と皇帝/アーヘンの誓い/ラテラノ公会議/ヘルマンとの出会い/法王ホノリウス三世/悪賢き二十五歳


第3章 皇帝として
ローマでの戴冠/法治国家への第一歩/「カプア憲章」/毒をもって毒を制す/南の国プーリア/サラセン問題/海軍再興/フォッジアの王宮/ヨーロッパ初の国立大学


第4章 無血十字軍
この時期の国際政治/出発までに/イェルサレムの王/難題の顕在化/アラビア数字/スルタン・アル・カミール/法王グレゴリウス九世/破門(一度目)/破門(二度目)/第六次の十字軍/聖地入り/接触再開/チェスの卓を中にして/講和成立/反対の大合唱/イェルサレムで/「キリストの敵」/帰還/アフター・ケア


第5章 もはやきっぱりと、法治国家へ
『メルフィ憲章』/国体/司法/経済/税制/見本市/通貨の確立/「異端裁判所」/当初の効果/息子ハインリッヒ


第6章 「フリードリッヒによる平和」(Pax Fridericiana)
平定と平和の関係/「ロンバルディア同盟」/「法王派(グェルフィ)」と「皇帝派(ギベリン)」/ヴェネツィア共和国/「コムーネ」(自治都市)のパワー/アッシジのフランチェスコ/第一次ロンバルディア戦役/フリードリッヒ式情報公開/第二次ロンバルディア戦役/大勝
図版出典一覧


塩野七生 シオノ・ナナミ
1937年7月、東京に生れる。学習院大学文学部哲学科卒業後、1963年から1968年にかけて、イタリアに遊びつつ学んだ。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくみ、一年に一作のペースで執筆。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2001年、『塩野七生ルネサンス著作集』全7巻を刊行。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2006年、「ローマ人の物語」第XV巻を刊行し、同シリーズ完結。2007年、文化功労者に選ばれる。2008-2009年に『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。2011年、「十字軍物語」シリーズ全4冊が完結。2013年末、『皇帝フリードリッヒ二世の生涯』(上・下)を刊行。




【著者紹介】
塩野七生 : 1937年7月7日、東京に生れる。学習院大学文学部哲学科卒業後、63年から68年にかけて、イタリアに遊びつつ学んだ。68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。82年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。83年、菊池寛賞。93年、『ローマ人の物語1』により新潮学芸賞。99年、司馬遼太郎賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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塩野七生さんはマイナーな時代を紹介してく...

投稿日:2021/04/08 (木)

塩野七生さんはマイナーな時代を紹介してくれるのはいいんだけど、フリードリヒとその周辺だけが先進的で、他の人々は中世的な迷妄の中に生きていたというスタイルは無理があると思う。フリードリヒがこのような人間になった背景にも目配せするべき。通史的な意味では読みやすくていい。

kam さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 優希 さん

    とても興味深く読みました。フリードリッヒ二世がいかに偉大な統治者であり脅威であったかが伝わってきます。異端で近代的な人物であるフリードリッヒ二世は信仰が全ての時代に法による国家を目指していたんですね。法王と皇帝の役割を完全に分けて考えていたのでしょう。ルネサンス以前のイタリア都市国家、神聖ローマ帝国、ローマ・カトリック教会の関係性を知るにはかなり良著だと思います。神を恐れずに信念を貫く姿は激しいの一言につきます。宗教的な色が強い時代において合理的な手法を使った人物ということで興味は尽きませんね。

  • Panzer Leader さん

    久しぶりの塩野作品。相変わらず著者の肩入れする人物を描いている時は筆が乗っている。どの作品を読んでも感じるけどローマ法王が悪の手先のように思える。人生の最良の春を謳歌しているフリードリッヒだがその後一体どうなるのか下巻が楽しみ。

  • aisu さん

    中世も神聖ローマ帝国もほとんど知らなかったが、サクサク読めた。地図が最初だけかと思ったら、時折入っているのでわかりやすい。繰り返し説明が多いのは私にはありがたい。14世紀にいきなりルネサンスが始まる訳ではなかったのね。硬直した中世にあって、フリードリッヒ二世のような人もいたわけですね。また、彼の側近の有能な活躍なしでは、彼一人がすごくても何もできなかったようだ…。

  • ジュール リブレ さん

    積みながら、厚さと重さに、相当長い間逡巡してましたが、読み始めたらあっという間でした。塩野七生さんの、あいかわらずのち密な取材力と構成力、そして素材として選ばれたフリードリッヒ二世の力強い実績。読んでてページをめくる手が止まりません。そして、ラストの一文がうまい。下巻が待ちきれません。(下巻に続く)

  • イノ さん

    プロイセンのフリードリヒ2世を検索したら皇帝フリードリッヒ二世が出て来て、面白そうなので塩野さんのこの本を読んでみた。塩野さんの中世史はローマ史やルネサンス期のように夢中になる事が少ないが、中世も後半になるとこういう近代的な偉大な君主が現れた事に驚いた。上巻はその誕生から43歳にしてローマ法王を完全に屈服させるところまでを描く。

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塩野七生

1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。’68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。’82年、『海の都の

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