ギリシア人の物語 2 民主政の成熟と崩壊 新潮文庫

塩野七生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101181134
ISBN 10 : 4101181136
フォーマット
出版社
発行年月
2023年08月
日本
追加情報
:
678p;16

内容詳細

少ない市民の総力を結集することで大国ペルシアを打破したアテネ。不世出の指導者ペリクレスの手腕により、エーゲ海の盟主として君臨し、その栄光は絶頂をむかえた。しかし、デマゴーグが市民を煽動するポピュリズムが台頭すると、スパルタとの不毛きわまる泥沼の戦争へと突き進んでしまうのだった―。栄光が瞬く間に霧散してしまう過程を緻密に描き、民主主義の本質をえぐり出した歴史大作。

目次 : 第1部 ペリクレス時代(紀元前四六一年から四二九年までの三十三年間)―現代からは、「民主政」(デモクラツィア)が、最も良く機能していたとされている時代(前期(紀元前四六一年から四五一年までの十一年間)/ 後期(紀元前四五〇年から四二九年までの二十二年間))/ 第2部 ペリクレス以後(紀元前四二九年から四〇四年までの二十六年間)―「衆愚政」(デマゴジア)と呼ばれ、現代からは「民主政」が機能していなかったとされている時代(前期(紀元前四二九年から四一三年までの十七年間)/ 後期(紀元前四一二年から四〇四年までの九年間))

【著者紹介】
塩野七生 : 1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。’68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。’82年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。’83年、菊池寛賞。’92年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)。’93年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。’99年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。’07年、文化功労者に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    やはり「ローマ人の物語」と比較して、若干もの足りなさを覚えます。というのはギリシャというよりもその一つの都市国家のアテネを中心に描いているからなのかもしれません。というよりも、この都市国家が一つの国家であったという事なのでしょう。スパルタとの戦いなどが中心に描かれていますが、人物もあまりなじみのない名前などが出てきて(せいぜいペリクレス)なにか没入できませんでした。

  • 読特 さん

    戦後の高度成長。絶頂期を迎え、バブル。その後の失われた30年。落ちていく悔しさ、惨めさ。経済学を称するいい加減な説が蔓延る。緊縮財政。官から民へ。世界一の純資産国が何故か外資に依存する。ガラパゴスと揶揄して成功の源を捨て去る…ペルシア戦役に勝利した後、エーゲ海の盟主となるアテネ。絶頂期はペリクレスの死後に終焉する。ポピュリズムの台頭。やめられぬペロポネソス戦役。無謀なシチリア増派と惨敗。崩壊するデロス同盟。スパルタへの全面降伏…民主主義が衆愚政治になるのは宿命なのか?いや、衆が愚にならなければよいのだ。

  • piro さん

    アテネの黄金時代・ペリクレス時代からペロポネソス戦役を経て覇権を失うまでを描いた第2巻。まさに激動の時代で興味深く、どんどん読み進められますが、それでもなかなか残りページが減らない分厚さ(笑)。民主政を「発明」したアテネであっても強力なリーダーがいないと混迷すると言う皮肉。民主政が万能ではなく、衆愚政に堕落する危険を孕んでいると言う点は、現代にも通じる教訓でしょう。そして27年もの長期に及ぶペロポネソス戦役の結果、勝ったのが頑迷な保守性を貫いた「非民主」のスパルタだったと言う事にも考えさせられました。

  • ヨーイチ さん

    看板に偽りとまでは言えないが、表題のギリシャ人はアテネ人では?と思える程、都市国家アテネの盛衰が語られている。見てきたかの様にサラッとBC400辺りの出来事を教えてくれる。他の地域はどうだったの?てな疑問も浮かぶが、取り敢えず「進んだ社会」と乱暴な理解をしておこう。ローマ帝国、ヨーロッパ社会、ルネサンス、産業革命でこの地域の研究、認識が異常に進んでいるってことだろう。続く

  • Shun さん

    第2巻。ギリシアの二大国アテネとスパルタが中心となり東方から侵攻してきた大国ペルシアと戦い退けたのが前回の内容。そして戦略的な働きで最も重要な人物テミストクレスが退場し、2巻ではテミストクレス以後のアテネを率いたカリスマ、ペリクレスの登場となる。この人物もまたテミストクレスが導いた民主政国家アテネをより強大なものとするに十分な働きをした政治家で、特にその説得力には目を見張るものがあった。そんな覇権国アテネが衰退するとは誰が予想しただろうか、本作では民主政崩壊の原因にもなったデマゴーグについて触れている。

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塩野七生

1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。’68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。’82年、『海の都の

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