映画術 その演出はなぜ心をつかむのか

塩田明彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784781611006
ISBN 10 : 4781611001
フォーマット
発行年月
2014年01月
日本
追加情報
:
255p;20

内容詳細

観る者を魅了する人物は、どのように作られるのか?映画監督の著者が、偏愛するさまざまなシーンを取り上げながら、心をつかむ“演技と演出”の核心に迫る連続講義。

目次 : 第1回 動線/ 第2回 顔/ 第3回 視線と表情/ 第4回 動き/ 第5回 古典ハリウッド映画/ 第6回 音楽/ 第7回 ジョン・カサヴェテスと神代辰巳

【著者紹介】
塩田明彦 : 映画監督、脚本家。1961年、京都府舞鶴市生まれ。立教大学在学中に自主映画制作サークル「S.P.P」に参加。黒沢清、万田邦敏らと共に、8mmフィルムによる自主映画を制作する。1983年、『ファララ』でぴあフィルムフェスティバルに入選。その後、大和屋竺のもとで脚本を学ぶ。1996年、ビデオ作品『露出狂の女』を監督。1999年、『月光の囁き』と『どこまでもいこう』で劇場映画監督としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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 口語調で、講義形式で記述されているため...

投稿日:2014/12/20 (土)

 口語調で、講義形式で記述されているため、非常に読みやすい書籍である。俳優志望者、映像制作者向けに書かれたものといえるが、映画の愛好者にもお勧めできる。古典的な映画を題材に扱っているケースが多いが、堅苦しさがないため、最後まで楽しく読むことができた。改めて、古典的な映画も見たいと思わせられた。

とんとん さん | 埼玉県 | 不明

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本のタイトルやその分厚さから難しそうと敬...

投稿日:2014/12/17 (水)

本のタイトルやその分厚さから難しそうと敬遠するなかれ。 この本には「読みやすさ」「分かりやすさ」「おもしろさ」の三拍子が揃っています。あとは値段にビビらず買うのみ!

すかんく さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • コットン さん

    Rieさんのおすすめ本。映画好きならこの本の題名に違った本を思い浮かべるでしょう。ただ、この本も写真もセリフも駆使しながら映画だからできる醍醐味を解明して味わわせてくれる良書。内容は『サイコ』のリメイク版との違いや、『散り行く花』で見せる今から考えると平凡だが当時は画期的だったグリフィスの演出、『大菩薩峠』のリメイク版との楯の演出方法の違い、『M』などを撮ったフリッツ・ラングの主題の一貫性など。面白い!

  • どんぐり さん

    動線、顔、視線と表情、動きから映画の演出を語る映画監督の連続講義録。溝口健二の『西鶴一代女』にみる男女の「向こう側」と「こちら側」、成瀬巳喜男の『乱れる』で男女の越えてはいけない一線を距離感と関係性から演出した「人物をどう動かすか」の動線の分析が面白い。ほかにヒッチコックの『サイコ』で死体となったジャネット・リーの焦点を欠いた瞳と鳥化したアンソニー・パーキンスの顔の不気味さ、俳優に対して「機械的に動け、無表情になれ」と要求した小津安二郎など、カメラの前で起こる出来事をいかに魅力的で深いものにするか、→

  • くさてる さん

    アクターズコースで行われた演技と演出をテーマにした講義を書籍化したもので、これが滅法面白かった。「動線」「顔」「視線と表情」「動き」「古典ハリウッド映画」というテーマを具体的な映画を例に挙げて分かりやすく解説しているのだけど、その説明が実に明瞭で、映画の構造や仕組みをよりリアルに感じられる内容になっている。なるほど、こうみせるのか、こう組み立てるのか、という感じ。映画以外の小説やドラマ、マンガを楽しむ際にも役に立ちそうな視点だった。

  • しゅん さん

    映画における「動線」と「演技」の概念が今までよくわかっていなかったのだが、この本ではじめて近づけた気がした。あとがきに書かれているように、「演出」の授業をしようと思ったが、生徒が俳優志望の学生だと後で知れされて、急遽「演技」に近づけたという本著。その折衷が、強い魅力となっているように思う。『サイコ』のオリジナル版とリメイク版の顔の比較は、演技の良し悪しの提示としてマジでわかりやすい。三隈研次『座頭市物語』における背中の使い方の解説も見事。面白すぎて一日で読んでしまった。

  • one_shot さん

    映画を見ていて「何かとんでもないことが起こっている」と感じる時、大体はそれが何だったのか知れないまま映画館を出て友人と「あそこの場面、映画だよなぁ」なんて知ったような口をきく。本書は映画監督の塩田明彦氏によって僕たちが「映画的瞬間」などと言っている瞬間に本当は何が起きているかが解剖されている。役者志望の生徒への授業再録という形で書籍化されたもので「動線」「顔」「視線と表情」「カサヴェテスと神代辰巳」などタイトルだけでも魅力的な七本が並ぶ。あい間に挟まれる巨匠の現場ゴシップも面白かった。

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