四十歳、未婚出産

垣谷美雨

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344033252
ISBN 10 : 4344033256
フォーマット
出版社
発行年月
2018年07月
日本
追加情報
:
308p;19

内容詳細

未婚の母になったりしたら苦労するに決まってる。
でも、子供を産む、最初で最後のチャンスだ。だったら……。
四十歳を目の前にして思わぬ妊娠に揺れる、旅行代理店で課長代理として働く優子。お腹の子の父親は28歳のイケメン部下・水野で、恋愛関係にあるわけでないし、本人にはどうしても言えない。偏見のある田舎の母親やパワハラ上司、不妊治療に悩む同期にも、言えない。しかし、どこからか優子の妊娠の噂を聞きつけた水野とその彼女があれこれまとわりついて嗅ぎ回る。女は出産したら一人前には働けないというパワハラ上司からも意地悪をされ、四面楚歌。産むのか、産まないのか、言うのか、言わないのか。シングルマザーで仕事はどうするのか……。結論が出せずに悩む優子だったが、田舎の同級生やかつて不倫していた上司、兄のブラジル人妻、仕事と子育てを両立する同僚など、少しずつ味方が現れて、揺れながらも、気持ちは固まっていく。痛快で優しい、全ての女性への応援小説。

著者について
1959年兵庫県生まれ。明治大学卒。ソフトウェア会社勤務を経て、2005年「竜巻ガール」で第27回小説推理新人賞を受賞しデビュー。『七十歳死亡法案、可決』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『定年オヤジ改造計画』『老後の資金がありません』など著書多数。

【著者紹介】
垣谷美雨 : 1959年兵庫県生まれ。明治大学卒。ソフトウェア会社勤務を経て、2005年「竜巻ガール」で第27回小説推理新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    今日的な問題を巧みに捉えて物語化してゆく手法はいつもながら上手いし、読んでいて痛快でさえある。今回取り上げられたのはシングルマザーである。主人公の優子は40歳を目前にして懐妊。もちろん、独身。生むにあたっては前途にさまざまな障壁が予想される。小説はそれらにぶつかり、乗り越えて行く過程を描く。私の当初の予想では、もっと生んでからの苦労が描かれるものだと思っていたが、実際には生むまででほぼ終始する。物語の終盤は何もかもがうまく解決しすぎて、些か安直なようでもあるが、それではリアルな苦難が描かれればよかった⇒

  • 鉄之助 さん

    「何歳になっても、若い女の子と結婚できる」と男は思い込んでいる。いるいる、こんな人。いや俺にもその気配。男の愚かな幻想が、炙り出されていた。「化石みたいな」パワハラ上司が、「だから女はダメなんだよ」と妊娠した女性を罵った。ユーモアたっぷりの筆致だったが、笑えない。いかにこの国が、子育てに冷徹な環境となっているか思い知らされるが、最後はホッとさせるようなエンディング。読後感は悪くなかった。世界中で「戸籍」があるのは日本と中国だけ、というのには驚いた。将来、本当に住民票だけで戸籍が無くなる日本になるのかな?

  • ウッディ さん

    海外出張の夜、イケメン部下とのアバンチュールで妊娠してしまったアラフォーの優子は、子供を産むか、妊娠を告げるか悩む。父親のない子を産むことに対する田舎での好奇の目、会社でのマタハラや部下の恋人からの疑惑と戦いながらシングルマザーになることを決断する。プライドや会社内外の偏見の問題、シングルマザーとしての不安などはわかったが、子供ができたことを知った時、主人公はうれしかったのかな?覚悟がなければ、二人の先行きは暗いような気がする。さらっと読みやすかったけど、主人公に感情移入できず、中途半端な読後感でした。

  • Yunemo さん

    結局は母性本能のなせる業。どうにも理解し難いところもありまして。40歳という年齢、子供を産む最後のチャンス、何だか父親不在のまま、逆説的に言えば父親は誰でもいいの、という疑問も残る優子の思考回路。女性の方は同じ感覚を持つものなんでしょうかね。という素朴な疑問を持ったままに。ただ日本の仕組み、家庭や子供を大切にしようとするとたくさんの壁が立ちはだかる、作中で述べられる言葉に頷いて。働き方改革が推進されてる今、確かに必要な施策が表現されてます。親子・夫婦関係、会社勤務のままでの子育て、戸籍の在り方等々幅広く。

  • いつでも母さん さん

    垣谷さんはつくづく上手いなぁと。四十歳?未婚?出産?どれも微妙なのを実に言いたいことをそれぞれに言わせている。お寺の凡庸さんが一番カッコイイかも。実際はこんなに上手くはいかない。やっぱり女性が働き続けることは難しかったり、それこそ出産・子育ては命がけだ。優子がいつか我が子に「あなたは私の子!」そう言えるだけで充分だが、この国はそんなに甘くはない。兄の再婚相手の子・リカルド君の立場もこの国の現状を伝えている。私ならどうしただろう。まぁ、垣谷さんが水野をそんな男として描いたので告げはしないな!(キッパリ)

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垣谷美雨

2005年「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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