基本情報
ISBN 10 : 4771036160
内容詳細
戦争記念碑は、遺族にとっての「悲しみの場」であり、国民国家への犠牲を求める「顕彰の場」でもある。一方でロンドン・シティにおける戦争記念碑の設立や追悼式典には、世界の金融市場としての地域コミュニティのアイデンティティが深く関わっている。本書は、戦争記念碑の研究をこれまでの国民国家とナショナリズムを中心としたものだけでなく、地域社会のアイデンティティなど幅広い研究動向のなかに位置づけ、重層的なナショナリズムの問題として捉え直している。人々の心性にも迫ることで「戦死者追悼の社会史」を目指し、あらたな意味を問う。
目次 : 序章 「顕彰の場」か「悲しみの場」か―戦争記念碑の研究史(国民の記憶、帝国の記憶―日本における記念碑研究/ ジェイ・ウィンターの悲しみの文化史 ほか)/ 第1章 ホワイトホール・セノタフ―「民衆の巡礼」から国家の追悼施設へ(ロンドン戦勝パレードと「仮のセノタフ」/ 第一回休戦記念日と「二分間の沈黙」 ほか)/ 第2章 ロンドン・シティの市民的記念碑「ロンドン部隊記念碑」―地域の市民的愛国心(ロンドン部隊記念碑/ ロンドン部隊の行進とロンドン部隊記念碑の設立 ほか)/ 第3章 ロンドン・シティの金融機関と戦死者追悼(休戦直後におけるシティの金融機関の戦死者追悼活動/ イングランド銀行の職員層と第一次世界大戦 ほか)/ 第4章 現代に引き継がれる第一次世界大戦の戦死者追悼式典(二〇一七年一一月一二日の追悼式典/ 現代の追悼式典で捧げられたリースと「ロード・メイヤーズ・ショウ」)
【著者紹介】
吉田正廣 : 1956年横浜に生まれる。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現職、愛媛大学法文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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