吉澤ヴィルヘルム レビュー一覧
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投稿日:2006/03/12
これはこれで面白い本だが、やはりピアニストの技術についての誤解がある。@音を出す技術。Aフレーズを作り上げる技術。B音を消す技術。これに付随して音色やペダルの技術は語られるべきだが、Bについて言及、もしくは配慮したピアニスト論は残念だが、この本でも抜け落ちている。もっともBに自覚的なピアニストはプロでも少数。ちなみに絶頂期のポリーニは@だけは凄かったが、ABについては並以下だ。酷評されないのが不思議だ。評論家の中にもABが分からない人が多いのだろう。続編に期待したい。
pianomania さん
投稿日:2006/03/07
序文がハノンのピアノ教則本のパロディー。ハノンのようにピアノ演奏を聴くことを鍛える本の意味なのか。初心者向けだけでなく、かなりマニア向けにもなっている。有名どころもそうだが決して日の目を浴びない力のあるピアニストを紹介しようという意図が強く感じられる。分量も多く情報量が多いが飛ばしながら読んでいて楽しめた。
セビリアの調律師 さん
投稿日:2006/02/19
はじめに編集の意図が書かれており、その方針どおりのなかなかの労作だと思う。でも、ハイドシェックの宇和島ライブの「テンペスト」がスタインウェイとか(これはヤマハのCF)間違いが多い。また、ワイセンベルグがスタインウェイをきれいに鳴らすことは認めるが、この人はベーゼンドルファーでこそ真価を発揮する。それは鉄の仮面をかぶった騎兵が血の涙を流しつつ空爆後の焦土に立ち尽くすかのような壮絶無比なシューベルトだった。でもスタでは絶対にそうならないから楽器とは面白い。何人かと組んで確認しつつ仕事をすることを薦める。
ひのき饅頭 さん
投稿日:2006/02/19
(おまけ)この本は優秀なピアニストを紹介する本ではない。トーマス・ウェイクフィールド、ホメロ・フランシェス、ミヒャエル・レヴィナス(作曲者の腕前のところで挙げんかい)ロルティ、ヤンドー、ポミエ、ボッファールなどの実力者がきちんと載ってないし、アルフレッド・ペルル、ブルーメンタール、クズミン、クレショフ、シチェプキン、コルスティックなどの面白いピアニストや、日本で最高ピアニストの廻由美子や高橋アキも載ってない。でも著者の嗜好が良く分かるようになっており好ましい。
ひのき饅頭 さん
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ありがとうございました
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