ラッセンとは何だったのか? 消費とアートを越えた「先」

原田裕規

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784845913145
ISBN 10 : 4845913143
フォーマット
発行年月
2013年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
267p;19

内容詳細

癒しの「マリン・アーティスト」なのか?究極の「アウトサイダー」なのか?初のクリスチャン・ラッセン論。

著者について
■編著者

原田裕規
美術家。主な活動として、個展に「原田裕規展」(Art Space Hap)、「原田裕規展」(新地ギャラリー)、
キュレーションに「ラッセン展」(CASHI)、「心霊写真展」(22:00画廊)、論考に「アール・ローラン論」など。

■執筆者

石岡良治
批評家・表象文化論。論考・批評として、「メディウムの肌理に逆らう──ロザリンド・クラウスにおける
ポストメディウムの条件」(『述三──舞台/芸術』)、「岡崎乾二郎プロスペクティヴ」(『REAR』no.24)など。

上田和彦
画家。共著に『組立 知覚の臨界』。論文に「芸術の価値形態」。『組立 ART Infrastructure』、「方法としての反復」
『ART CRITIQUE n.02』。主な展覧会に「Investiture Controversy」(A-things)など。

大野左紀子
著作は『アーティスト症候群──アートと職人、クリエイターと芸能人』(明治書院)、『アート・ヒステリー
──何でもかんでもアートな国、ニッポン』(河出書房新社)など。

大山エンリコイサム
ペインティングやインスタレーション、壁画などの作品を発表する。また現代美術とストリートアートを横断する
視点から、批評活動やシンポジウムへの参加も並行して行なう。

加島卓
専門はメディア論・社会学など。主な著作に、南後由和+加島卓(編著)『文化人とは何か?』(東京書籍)、
『〈広告制作者〉の歴史社会学』(せりか書房)ほか。

河原啓子
専門は、芸術・文化社会学、マス・コミュニケーション論、博物館・美術館学。著作に『芸術受容の近代的パラダイム
──日本における見る欲望と価値観の形成』、『「空想美術館」を越えて』(美術年鑑社)など。

北澤憲昭
美術評論家、美術史家。主な著書に『岸田劉生と大正アヴァンギャルド』(岩波書店)、『境界の美術史
──「美術」形成史ノート』(ブリュッケ)など。

暮沢剛巳
著書に『現代美術のキーワード100』(ちくま新書)『自伝でわかる現代アート』(平凡社新書)など。

斎藤環
専門は思春期・青年期の精神病理学、「ひきこもり」問題の治療・支援ならびに啓蒙。漫画、映画、サブカルチャー
全般に通じ、幅広く執筆。著書に『世界が土曜の夜の夢なら──ヤンキーと精神分析』『関係する女所有する男』など多数。

櫻井拓
編集者。編集したものに芸術批評誌『ART CRITIQUE』(n. 02-)、『まなざしのエクササイズ』(フィルムアート社)など。

千葉雅也
批評家。近作は、「あなたにギャル男を愛していないとは言わせない──『クール・ジャパノロジー』と倒錯の強い定義」
(『思想地図β』第3号)、連載論考「アウト・イン・ザ・ワイルズ」(『現代思想』)、「思考停止についての試論
──2013年のフランシス・ベーコン展」(『すばる』)など。

土屋誠一
美術批評家。共著に『現代アート事典』、『現代アートの巨匠』、『実験場 1950s』など。

中ザワヒデキ
日本人男性美術家。1983-1989年:アクリル画。1990-1996年:バカCG。1997-2005年:方法絵画。2006年-:
本格絵画、新・方法、第四表現主義。宣伝「方法主義宣言」「新・方法主義宣言」。著書『近代美術史テキスト』など。

星野太
著書に『奥村雄樹──ジュン・ヤン』(美学出版)、共著に『人文学と制度』(未來社)、
『KAWADE道の手帖 大杉栄』(河出書房新社)など。

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • harass さん

    2012年に編者が企画した展示会から作られた論集。90年台絵画商法で有名なプロサーファーでもある画家は美術界から徹底的に無視されていた。なぜ恥部のように目をそらされ続けたのか、彼の作品そのものの評価などが論じられる。個人的にこの本を知ったのは論者の一人斎藤環が他の本で語っていたからだ。「ヤンキー的」存在であり、美術界の意味合いなど知的好奇心がくすぐられる良い本だ。まあ中途半端に感じるところ論文もあるが。これまで批評といえば文学批評ばかりと思っていたが絵画批評もなかなかおもしろく感じた。入手難だが良書。

  • Koning さん

    エウリアンで悪名を轟かせてしまったラッセン。インテリアアートとして一段下に見ているとか、現代アート(コンテンポラリのあれこれとの境界はどこ?)とか、そういう疑問を持ちつつ喉元にひっかかった魚の小骨的な(人によってはトラウマそのもの)としてのラッセン(ヤマガタなんかはちょっとはずれるらしい)の論集。日展にコンテンポラリというこれまたジャンルの違う2種類の作品とラッセンを並べて展示する展覧会から始まって村上とかあの辺はどうなのよ?東山魁夷とか平山郁夫との違いってどんだけあるの?ってな話(続く

  • かやは さん

    ​美術を愛する人々に、このような本を一冊書かせる「ざわめき」を、ラッセンは持っているということがよくわかった。ラッセン作品のような「社交上手」さは、自身を振り絞って作品を生み出す人からしたら腹立たしいのだろうか。わかりやすくて「ベタ」だからこそ、大衆に簡単に受け入れられている。ベタなものには、心理ではなく、生理で反応しているから、論理的には否定できない。ただ、生理に直接訴えかけてくるものは、俗っぽくて、幼い。心理で理解し、生理へ作用していくものこそが、真の感動を呼び起こし、永く愛されるのだと思う。

  • ふろんた2.0 さん

    ラッセンの作品に対して湧き上がるある種の嫌悪感がなんなのかを説く。ヤンキー的な下品さとわかりやすいものにハマりやすいというのが共感できる。全てを理解したわけではないが、音楽でもカラオケで歌える曲が人気だったり、最近のヒットチャート上位の曲を冷めた目で見るのと同じことだろう。そういえば、ラッセンもヒロ・ヤマガタもディズニーキャラクターを作品の中に入れているね。ということでディズニーも。。。

  • えすてい さん

    日本人のお茶の間での知名度は絶大ながら、「芸術」界隈からは無視・蔑視・タブーにされ、メディアに作らされたイメージが独り歩きしてる画家の代表といえば山下清が挙げられるだろう(生前の本人は困っていたようだが)。山下清もラッセンも、「芸術」界隈では構図だのデッサンだの色彩だのにイチャモンをつけられ評価に値しないと切り捨てられる、無視。しかしその裏でお茶の間では「演出」とエピソードによりヨイショされる。各「芸術(業界)」界隈の交わらない(公用語が異なる)分断は、学術としての「芸術」の必然の行き着く先なのだろうか。

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原田裕規

1989年生まれ。アーティスト。とるにたらないにもかかわらず、社会のなかで広く認知されている視覚文化をモチーフに作品を制作している。2019年以降は断続的にハワイに滞在。TERRADA ART AWARD 2023でファイナリストに選出、神谷幸江賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載され

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