松本清張の「遺言」 『神々の乱心』を読み解く 文春新書

原武史

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166607037
ISBN 10 : 4166607030
フォーマット
出版社
発行年月
2009年06月
日本
追加情報
:
18cm,264p

内容詳細

最新の天皇研究をリードする気鋭の著者が、晩年の松本清張が自らの総決算を意図した遺作を手がかりに、宮中の奥深くにまで分け入って、天皇制と昭和史という2つの巨大な謎に迫る。

【著者紹介】
原武史 : 1962(昭和37)年、東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本経済新聞社に入社、東京社会部記者として昭和天皇の最晩年を取材。東京大学大学院博士課程中退。現在、明治学院大学教授、専攻は日本政治思想史。著書に『「民都」大阪対「帝都」東京』(講談社選書メチエ、サントリー学芸賞受賞)、『大正天皇』(朝日選書、毎日出版文化賞受賞)、『滝山コミューン一九七四』(講談社、講談社ノンフィクション賞受賞)、『昭和天皇』(岩波新書、司馬遼太郎賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • sofia さん

    『神々の乱心』は上巻しか読んでいない。100分de名著の松本清張スペシャルはおもしろかった。そしてこの本。古事記や三種の神器など理解するのが難しいところもあるが、初めて知ることが多かった。貞明皇后と昭和天皇の確執、女官と宗教、秩父宮、満州…。それらを松本清張が推理しているのを読み解いている。

  • とろとろ さん

    一般的に歴史は、「編年体」で書かれるが、清張は現代から過去へさかのぼって書いていく「倒叙法」がいいのではないかと考えた。歴史上の重要な事件、例えば昭和史におけるニニ六事件を中心点とすると、そこに至る過程を倒叙法で、それに付随して起こる事件を編年体で書く。現代は実証史学が中心となっているが、実証出来ない歴史こそ真実である。「万世一系」天皇制の研究では三種の神器を守ることが重要であり、谷崎潤一郎の「吉野葛」の冒頭にその後の南朝(後南朝)の解説で触れられている事など、たいへん参考になった。

  • sayan さん

    「神々の乱心」が未完であるが故に本編の謎に対する読者の興味、想像力はいつも以上に豊かになる。そんな本書に挑んだ、著者なりの「謎解き」は、他の読者も言うように一つの「天皇研究」の成果でもあり、大変刺激的だった。本編に登場する地名のいくつかは縁があったので、新たな解釈を期待をしたが、それは期待はずれ。物語が2.26事件に収斂していくなかで、新興宗教とその周りにいる人間観をめぐる論考は面白かった。2月に文庫で、どうタイトルで再販?10年ぶりの再販としても新規で何かあるのか気になる。

  • midnightbluesky さん

    どちらかというと、清張学・論に近い。清張が推理していたことを推理する時代になってしまったのか、と遠い気持ちになったが、これからも伸びてゆく分野、それが清張学なのかも。

  • moonanddai さん

    以前のレビューで、「昭和史発掘」では昭和天皇と秩父宮あるいは貞明皇后(皇太后)との微妙関係が分かりづらいと書きましたが、その理由がわかりました。「昭和史」執筆時点ではその辺のところがまだ「実証」されていなかった、作家としての「着眼点」でしかなかったということなんですね。その後、その辺の「状況証拠」(側近日記など)が出てきて、次第に見えてきた…。とすれば、清張の「眼」というものは相当鋭いということです。「神々の…」はボリューム的に敬遠しようと思ったのですが、「解説」を読んでしまいましたので挑戦しないと…。

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人物・団体紹介

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原武史

1962年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。東京大学大学院博士課程中退。明治学院大学教授、放送大学教授を歴任し、現在は明治学院大学名誉教授・放送大学客員教授。専攻は日本政治思想史。著書に『「民都」大阪対「帝都」東京』(サントリー学芸賞受賞)、『大正天皇』(毎日出版文化賞受賞)、『滝山コミュ

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