ブラックウェルに憧れて

南杏子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334913564
ISBN 10 : 4334913563
フォーマット
出版社
発行年月
2020年07月
日本
追加情報
:
264p;19

内容詳細

医大の解剖学実習で組まれたのは、異例ともいえる女性4人だけの班だった。城之内泰子教授の指導の下、優秀な成績で卒業した彼女たちは、真摯に医療の道を歩む。医学部不正入試と過酷な医療現場。5人の女性医師がつむぐ涙と希望。―そして秘められた意外な真実。デビュー作『サイレント・ブレス』で話題の現役医師が描く切実な人間ドラマ。

【著者紹介】
南杏子 : 1961年徳島県生まれ。日本女子大学卒。出版社勤務を経て、東海大学医学部に学士編入し、卒業後、都内大学病院老年内科や終末期医療専門病院で勤務する。2016年『サイレント・ブレス』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    南 杏子、最近観たドラマの原作「ディア・ペイシェント」以来2作目です。本書は、女性医師はつらいよ!連作短編集の佳作でした。オススメは、「エスコート・ドクター 涼子」です。エスコート・ドクターという仕事があることを初めて知りました。日本よりかなり進んでいる欧米でも男女差別があることを考慮すると、欧米並みになるのは、22世紀まで待たないといけないかも知れません。

  • さてさて さん

    『一九九八年』と『二〇一八年』という二つの時代にそれぞれの人生を生きた五人の主人公達の生き様が描かれたこの作品。そこには二十年という時代を経ても大きく変わることのない医療の世界の『男女差別』の存在が女性医師達の生き様の中に描かれていました。医師である南さんらしいリアルな医療の現場の描かれ方に本物感を強く感じるこの作品。さりげなく行われる『男女差別』の実態に怒りを抑えられなくなるこの作品。『どうしてそんな不公平と不公正がまかり通って来たのでしょう』と問う主人公の叫びに心打たれた素晴らしい作品だと思いました。

  • utinopoti27 さん

    女性が活躍できない【先進国】日本。本書では、実際に起きた医大の不正入試を背景に、医学界における女性の差別構造を浮き彫りにしてゆく。主人公は、女性教授・城之内泰子と、その指導の下、共に学んだ4人の医学生だ。読み手は彼女たちの人生模様に触れながら、女性であるがゆえの様々な理不尽に、やり場のない憤りを抱くことになる。そして終盤で泰子が4人に明かすある事実は、医学部、ひいては医療現場に蔓延る、度し難い醜悪さを象徴するものに他ならないのだ。現状を変えていく、本書がその動機付けになることを、作者と共に願ってやまない。

  • ウッディ さん

    医大初の女性教授の解剖学実習で、女性ばかりの班になった仁美、早紀、涼子、恵子の4人、体力的にハンディのある中で優秀な成績を収めた彼女達は、男性には劣る存在という認識がまかり通る医学界で、医師としてのキャリアは決して順風満帆ではなかったけれど、誠実に命と向き合った4人と1人の女性教授の物語は、感動的だった。女性医師の先駆者ブラックウェルの言葉と、教授の20年目の罪の告白に心が揺さぶられた。医学部の不正入試問題が話題になる今、性差別について考えさせられる一冊でもあり、なにより人間ドラマとして、面白かったです。

  • kaoru さん

    解剖学教授の城之内泰子は中央医科大学で優秀な4名の女医を教えた日々を回想する。検診医の早紀、エスコートドクターの涼子、眼科医の仁美、新生児科の副部長の恵子。医学界で生きつつ結婚・出産・育児や介護のなかで徐々にすり減っていく彼女達。城之内にも学長命令で入試の不正に加担した過去があった。医学界に代表される相も変わらぬ「男性優位」ぶりに落胆させられるが、日本社会の現実として実にリアリティがある。そのしわ寄せが女医達ばかりでなく患者にこないと良いのだが。「落としどころ」を見つけ前向きに生きる彼女達に救いを感じた。

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南杏子

1961年徳島県生まれ。日本女子大学卒。出版社勤務を経て、東海大学医学部に学士編入し、卒業後、都内の大学病院老年内科などで勤務する。2016年『サイレント・ブレス』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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