日本映画はアメリカでどう観られてきたか 平凡社新書

北野圭介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582852851
ISBN 10 : 4582852858
フォーマット
出版社
発行年月
2005年08月
日本
追加情報
:
サイズ11×19cm
209ページ

商品説明

一九五二年にアメリカで公開された『羅生門』は衝撃をもって迎えられたが、その評価の内実は意外と知られていない。黒沢明から溝口健二、小津安二郎、大島渚、伊丹十三、宮崎駿まで、戦後の日本映画がアメリカで「いかに受容されたか」を豊富な資料を基に分析する。映画を通して浮かびあがる、異色の「戦後日米文化交流史」。

内容詳細

一九五二年にアメリカで公開された『羅生門』は衝撃をもって迎えられたが、その評価の内実は意外と知られていない。黒沢明から溝口健二、小津安二郎、大島渚、伊丹十三、宮崎駿まで、戦後の日本映画がアメリカで「いかに受容されたか」を豊富な資料を基に分析する。映画を通して浮かびあがる、異色の「戦後日米文化交流史」。

目次 : 第1章 「日本映画」の登場(事件としての『羅生門』/ 安定していく日本映画の「居場所」)/ 第2章 黒沢、溝口と作家主義批評(偉大なる「日本映画」/ 映画研究の誕生と日本映画/ 近代化論のなかの日本、そして日本映画)/ 第3章 西洋を揺るがす日本(大島渚という騒乱/ 小津安二郎はいかに愛されたか)/ 第4章 似たもの同士?異国の神秘?(伊丹十三のスノビズム/ 羨望と不安のまなざし/ 日本アニメの嵐)

【著者紹介】
北野圭介 : 1963年大阪府生まれ。ニューヨーク大学大学院映画研究科博士課程中途退学。ニューヨーク大学、ニュージャージー州立大学ラトカーズ校などで教える。新潟大学人文学部助教授(国際文化関係論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • スプリント さん

    映画を通して戦後の日米文化交流について語られています。様々な映画評や文化論を取り上げられており、日本映画の捉え方の変遷がわかり面白かったです。

  • 桑畑みの吉 さん

    2005年8月刊行。黒澤、溝口、小津の作品、大島『愛のコリーダ』、伊丹『タンポポ』、さらにアニメをクローズアップ。どうしても3巨匠の評価=日本映画の評価になりがちで、本書でも多くの分量が割かれている。映画ジャーナリズムからの引用ばかりで、一般大衆レベルの意見が皆無では、一方的すぎると思った。『ゴジラ』『座頭市』『子連れ狼』シリーズなどアメリカでも熱狂的なファンの多い作品には全く触れていない。巨匠作品の評論ばかりでなく、これらの映画シリーズがアメリカ人の心を掴んだ背景に触れないのは私には不満だった。

  • かずら さん

    黒澤明からジャパニメーションまで、日本がアメリカに輸出してきた映画がどのように見られてきたのか、アメリカの歴史をお5つ考察する本。かなり難しかったです。これはある程度日本の映画の歴史を知らないと理解しがたいですね。題材にされている映画についてはあまり説明されていないのでさっぱりでした。語句も難解なものが多いし新書らしからぬ本でした。ただ終盤のアニメについての話はなんとかついていけたかなあと。生活をちょっと楽しくさせてくれるツールにSF作品が選ばれたっていうのは納得できる気がします。

  • ポルポ・ウィズ・バナナ さん

    ノエルバーチ「日本には"見せかけ"と、見せかけの虚構性そのものを同時に提示するタイプの芸術実戦がある」つまり「日本の芸術は再現行為の仕組みそのものを享受する」

  • マジックトミー さん

    ざっくり言うと日本映画がアメリカ国内においてどのように受容されてきたかの歴史を様々な雑誌の批評や論文を紹介して概観してます。戦後の占領下における日本から突如現れた黒澤明、溝口健二への賞賛と隠しきれない困惑、大島渚に対する前衛批評家からの絶賛、少し遅れて小津安二郎への作家主義的見地からの詳細な分析批評などなど。面白いのは時代と共に変化する日米関係が映画への見方にも影響していき、そしてグローバル化が進む90年代以降単純に二カ国の関係性の中だけでは語りきれなくなってしまう部分。勉強になりました。おすすめです。

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北野圭介

1963年生。ニューヨーク大学大学院映画研究科博士課程中途退学。ニューヨーク大学教員、新潟大学人文学部助教授を経て、立命館大学映像学部教授。映画・映像理論、メディア論。ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ、ラサール芸術大学(シンガポール)、ハーバード大学ライシャワー研究所などで客員研究員をつとめる(本

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