いつか海に消え行く 約束の街 5 角川文庫

北方謙三

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041612217
ISBN 10 : 4041612217
フォーマット
出版社
発行年月
2001年01月
日本
追加情報
:
15cm,338p

内容詳細

私はただの漁師のはずだった。妻を事故で亡くし、島へ流れてきてからは。あの男、「殺し」から身を退いた薔薇栽培師、山南との出会いが、私の忘れていた何かを目覚めさせた。街に流入する覚醒剤を執拗に阻止しようとする山南、その瞳に映っているもの、それが見たかったのかもしれない。そして私も、もう一度自分に賭けてみたくなった、これ以上失いたくはないものがあるから―。街はふただび静かなる日々に別れを告げ、そして海は残酷なまでにやさしく男たちを誘う。約束の街シリーズ第五作、長編ハードボイルド。

【著者紹介】
北方謙三 : 1947年佐賀県唐津市生まれ。中大法学部卒。81年『弔鐘かるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で吉川英治文学賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。主な著書に『友よ、静かに瞑れ』『さらば、荒野』『黙約』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 眠る山猫屋 さん

    山南好きだったのになぁ…いつの間にか薔薇栽培家になっていて、海に消えてしまった…でも死体は確認されてないよね!? 山南の不器用な死に様は、ちょっと北方先生っぽくなくて、忘れ難いな。

  • TakeROC さん

    主治医はちゃんと言わないようだが、もうしばらくは元気に生活できるようだ。と、聞かされた義父からの頂き本。帰省の際に、読みかけの本書を持参し忘れてしまいだいぶ、空いてしまった。本作、良く分かりません。水際で対処も出来る能力者達の集まりだと思っていました。ホントに無駄死にです。生産性だけの話でなくて、物語の導火線から着地まで、こんなに多くの船を動かす必要がありましたでしょうか?北方先生が船の動きを書きたいだけのような気がしてきます。割と問題作だと思います。あってもなくても良い話しになってしまった。

  • 風鈴 さん

    いつもと違い遠い南の島から物語は始まって行く。 今回の主役は東京から瀬名群島へ移住し漁師として生きている弁護士。彼が巻き込まれて行くその相手は、街で薔薇を作る仕事をする元殺し屋。 自分の過去を捨て寡黙に今を生きる男二人が、街の中に密かに流れている事件の中で過去の自分、今を生きる自分、様々な想いが絡み合い進んで行く。  街が産んだ憎しみ、街が産んだ後悔、そんな中で悲しいくらいに純粋に女を愛する元殺し屋は何をするのか? 街に対しての想いの違いが大きく運命を変えて行く。

  • 怠 さん

    瀬名群島といつものS市に隣接するリゾートタウンの2つの舞台で展開される話。瀬名群島での話がとても良くできている分、リゾートタウンでの話の詰めが甘い感じがする。姫島の爺さんも随分と気軽に登場しちゃうし。相対的にソルティーや忍の立場も低下してしまっていて、ちょっと残念。

  • ふっちゃん、男性60歳代(乱読書歴50年)→70歳になった。 さん

    弁護士の木野は、仕事に絡み妻の亜希子を失くした。今は仕事を辞め、南の離れ小島で漁師をしている。そこで、本土のパワーボートの、臨時の船長の仕事に付く。そのボートは作家の群の持物で、山南とはそこでしりあった。山南は、カジキ釣りとは別の目的で付いて来ていた。一人の男が、惚れた女の為、また自分の思いを通すため、散っていく。 【4.6】

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人物・団体紹介

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北方謙三

1947年唐津生まれ。中央大学法学部卒業。70年、同人誌に発表した「明るい街へ」が雑誌「新潮」に掲載され、デビュー。81年『弔鐘はるかなり』で単行本デビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞を、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門を、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三

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