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ISBN 10 : 4305708396
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「孝子良民の表彰は封建制度の強化策」という考えは、戦後になってから固定化されたものである。少なくとも江戸時代の人は、孝をそのように批判的に見ていなかった。江戸の「孝」は、誰もが善と信じて疑わない思想であった。実例をもとに新たな見方をさまざまに提示。今とは違う、その活力と豊かさを掘り起こす!
目次 : 第1章 孝文化研究序説(孝子表彰への好意的なまなざし―十七世紀後半の全体像/ 西鶴は孝道奨励政策を批判しなかった―不孝説話としての『本朝二十不孝』/ 表彰が人を動かし、作品を生む―駿河国五郎右衛門を例に/ 表象は説話の起爆剤―駿河国五郎右衛門をめぐって)/ 第2章 表彰と孝子伝の発生(綱吉による孝行奨励政策の背景/ 偽キリシタン兄弟の流転―保科正之の孝子認定と会津藩における顕彰/ 表彰と説話集とのあいだ―岡山藩/ 宝物としての孝子伝―福知山藩・島原藩)/ 第3章 孝子日本代表の形成(明代仏教がリードした江戸の孝子伝―元政『釈氏二十四孝』と高泉『釈門孝伝』/ 儒者が選んだ日本史上の孝子/ 『本朝孝子伝』刊行直後/ 弥作が孝子日本代表になるまで―水戸藩の表彰と顕彰)/ 第4章 藤井懶斎伝―いかにして『本朝孝子伝』は生まれたか
【著者紹介】
勝又基 : 1970年、静岡県御殿場市生まれ。金沢大学文学部卒業、九州大学大学院文学研究科(修士・博士)修了。博士(文学、九州大学)。日本学術振興会特別研究員PD(東京大学)などを経て、2005年より明星大学日本文化学部専任講師。2014年4月よりハーバード大学ライシャワー日本研究所客員研究員(2015年3月まで)。2015年より明星大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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