基本情報
内容詳細
「説苑(ぜいえん)」は、中国上代〜前漢中期までの故事説話集。前漢の大儒・劉向(りゅうきょう)の編纂になり、皇帝の教育用の書として作られた。先行する書物をもとにして大幅に増補、内容別に整理して各編に序文が付けられている。編者は説話を通して自己の政治的主張を述べようとしたと考えられる。
「君道」「臣術」「建本」「立節」「貴徳」「復恩」「善説」「権謀」「至公」「弁物」「修文」など全部で二〇篇からなり、一つ一つの説話は他書と一致するものが多く、諸子百家すべての系統の話が含まれている。そこで説かれている思想内容の基調をなすのは「尊賢論」と「節倹論」であるが、その根底には儒家思想が流れている。
収録されている具体的な説話は「君子は争わず」「民に利あり」「陰徳あるものは陽報あり」「虻蜂とらず」「存亡禍福はみな身から出づ」「人の心は金次第」など、人口に膾炙したものも多く、普遍的な知としての有用性は現代人にも大いに役に立つものとなっている。
[目次]
第一篇 君道(君主のあり方)
第二篇 臣術(臣下の責務)
第三篇 建本(土台をしっかり)
第四篇 立節(節操を重んじる)
第五節 貴徳(恩徳を第一とせよ)
第六篇 復恩(恩義に報いる)
第七篇 政理(為政の道理)
第八篇 尊賢(賢者を尊ぶ)
第九篇 正諫(君主の正しい諫め方)
第十篇 敬慎(身を慎め)
第十一篇 善説(巧みな弁論)
第十二篇 奉使(使者の心得)
第十三篇 権謀(時宜に応じたはかりごと)
第十四篇 至公(最高の公平)
第十五篇 指武(武力について)
第十六篇 談叢(話のタネ帳)
第十七篇 雑言(よもやま話)
第十八篇 弁物(怪異の弁証)
第十九篇 修文(礼楽の振興)
第二十篇 反質(質朴に反れ)
【著者紹介】
池田秀三 : 1948年、大阪市に生まれる。京都大学文学部卒業。同大学院修士課程修了。中国哲学史専攻。京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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