昭和を騒がせた漢字たち 当用漢字の事件簿

円満字二郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784642056410
ISBN 10 : 4642056416
フォーマット
出版社
発行年月
2007年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,202p

内容詳細

福「丼」県とはケシカラン。恋人が「変」人に。「新」聞は間違いなのか。日本語をわかりやすくするために制定された「当用漢字」をめぐる、事件の数々をたどりつつ、戦後日本の世相を読み直す。

【著者紹介】
円満字二郎 : 1967年、兵庫県に生まれる。1991年、東京大学文学部東洋史学科卒業。現在、漢和辞典編集者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Kokopelli さん

    終戦後GHQの主導で日本の民主化政策が進められた。その中で、四千を超える漢字の多さが国民の知識の習得を妨げており、ひいてはそれが一部の上層部による軍国主義を招いた、という考えの下で漢字廃止論が出た。廃止は極端であるにしても漢字を減らすべしと、昭和21年に内閣告示として当用漢字が制定された。当用漢字とは「さし当たって用いる漢字」という意味で、この意味は知っていたのだが、ここから30年余りの間に起きた当用漢字にまつわる事件の考察を興味深く面白く読んだ。自分は小・中と当用漢字で勉強しその後常用漢字となっている。

  • wang さん

    漢字の存在は日本人の学習にマイナスという考えから戦後、当用漢字が生まれた。漢字の形を簡略にし使える漢字を1850字に制限。そこから色々の問題が生まれる。表にない漢字を使うなという声、字形の揺らぎに対する不寛容、さらにハネや棒が突き抜けるかどうかなど些細な問題にまで標準字形と違うと非難の声が上がる。逓信省の名称復活に組織改革の内容そっちのけで復古主義と反対キャンペーンを打ったり、「宙」に「おおぞら」と読ませるパッケージを作り直せと大合唱は今となっては考えられない笑い話。かといって標準字形がないと困るし…。

  • のぶさん さん

    書名のとおり、当用漢字が絡む社会的事件を紹介する。青い山脈の「恋」、新聞の題字「新」、今の皇太子の命名、水俣病訴訟の旗頭「怨」、そして昨今のささいな字体の差異に対する非許容(跳ねないといけないとか、突き出してはいけないとか)。など。当用漢字は、漢字数の多さが国民の知的格差の原因だという考えから文字を制限するために作られた。しかし漢字はそれ自身意味を持つ故に、文字への制約は表現者の自由への制約となる。いろいろな社会的事件は結局、その時々の時代を背景に、制限(平等)と自由のバトルだというのが著者の主張だった。

  • kenitirokikuti さん

    昭和中期までの「活字」があった頃のエピソードかいろいろ開示される。もうデジタル時代さえ深くなったため、「教養のない部落民が誤字当て字だらけの(脅迫)文を書く」ところで息を飲んだ。そういうことをひさびさに思い出したというべきか。識字の問題は形を変えて、いまここにもあるのだ。忘れないようにしよう

  • ハゲ さん

    当用漢字にはそんな意味があったのか〜と歴史に納得。考えてみれば昔の書物はホントに読めないもんね。笑い話でよくネタにされる「変」と「恋」の元ネタが「青い山脈」というのも知らなかった。一度も映画みたことないもんな〜。

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