漢字の植物苑 花の名前をたずねてみれば

円満字二郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000613910
ISBN 10 : 400061391X
フォーマット
出版社
発行年月
2020年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
206p;19

内容詳細

楳はウメ。甘+木で酸っぱいウメとはこれいかに。中国で椿はツバキでない!?海棠には違和感あり…。植物名にまつわる面白話を歳時記よろしくお届けします。なぜそうなったのか。語源や漢字の成立ち、日本伝来の頃にまで遡り解説。謎が謎を呼ぶこともあります。広辞苑の解説と絵を見ながら大胆推理をお楽しみください。

目次 : 1 春の訪れ/ 2 初夏から梅雨へ/ 3 炎熱の夏/ 4 涼風の秋/ 5 紅葉、そして冬/ 6 新年と春の芽生え

【著者紹介】
円満字二郎 : 1967年、西宮市生まれ。大学卒業後、出版社に勤務、高校国語教科書や漢和辞典などの編集を担当。現在、フリーの編集者兼ライター。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    岩波の雑誌「図書」に連載中から面白く読ませていただいていました。広辞苑と連携して植物の名前とその漢字の表記の由来などをうまく説明されています。その植物のイラストなどもあってわかりやすさが膨らみます。しかしながら漢字表記の難しいものがあって漢字ではとてもけないツツジ、バラ、アカザ、ナズナなどは一度書いたくらいではだめですね。楽しい本です。

  • 翠埜もぐら さん

    図書館で借りて読んでいたのですが、手元に欲しくなってググってしまいました。動植物の名称はカタカナで表記するのが昨今のお約束なのだそうですが、古来より使ってきた文字には意味や思いがあるはずなので、なくなってしまうのは寂しい限り。まぁ読めないのは確かなんですが。しかし何に驚いたかって言うと、「広辞苑」が挿絵も多くて生半可な植物図鑑より使えそうと言うところ。植物の形態だけでなく名前の由来なんかもあるようなので、これは本棚の隅から引っ張り出してこないと。やっぱり「広辞苑」って最強だわ。

  • Ryoichi Ito さん

    70種ほどの植物の名前の漢字表記のいわれを探ったもの。たとえば,梅の古字は「某」で,これに木偏をつけ「楳」という字が生まれた,と。しかし同字の「梅」との関係については書いていない。「花の名前をたずねれば」というのなら,「うめ」と言う名の起源についても書いてほしかった。辞書には「うめ」は「梅」の字音「メ」から変化したもの,とある。著者は元辞書の編集者で,植物の専門家ではない。辞書を調べるだけでも植物について相当のことがわかるということを示してくれている。『広辞苑』のイラストが転載されているのはありがたい。

  • belle さん

    『図書』連載に大幅な加筆修正を施し、題名も新たに単行本になった。今年は未だ梅雨は明けず。「紫陽花」「菖蒲」「柘榴」「合歓木」が次々と花を開き、続いて「凌霄花」。雨は止まずとも「百日紅」が咲き出した。「芙蓉」はまだ見ていない。雨に濡れて長い雄蕊を揺らしていた「未央柳」の黄色い花が目に優しかった日も遠く思える。最近では植物名をカタカナで書くことが多いが、古来から日本人は漢字で表記することに苦心を重ねてきた。本書では72種類の植物に〜漢字〜から見て新しい光を当てた。「梅」から「椿」まで漢字と共にめぐる一年。

  • A.Sakurai さん

    実家の近くに見慣れない大木があり,調べてみるとキササゲという樹で,漢字で書くと「梓」.でも,この字は白樺に似た「あずさ」のことではないのか.さらに調べると「梓」は中国と日本で別の木を指すと知った.実は同じような例は多く,文字が先に入ってきたので文脈から推測して在地の植物に当てたためのようだ.本書はそういったエピソードを集めたもの.著者は漢和辞典の編集者だったので漢字の話がメイン.「椿」のように別の植物と知っていながら,わざと当てたという凝った例もあるとのこと.

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円満字二郎

1967年、兵庫県西宮市生まれ。大学卒業後、出版社で国語教科書や漢和辞典などの担当編集者として働く。2008年、退職してフリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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