街場の親子論 父と娘の困難なものがたり 中公新書ラクレ

内田樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121506900
ISBN 10 : 4121506901
フォーマット
出版社
発行年月
2020年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
285p;18

内容詳細

わが子への怯え、親への嫌悪。誰もが感じたことのある「親子の困難」に対し、名文家・内田樹さんが原因を解きほぐし、解決のヒントを提示します。それにしても、親子はむずかしい。その謎に答えるため、1年かけて内田親子は往復書簡を交わします。「お父さん自身の“家族”への愛憎や思い出を文字に残したい」「るんちゃんに、心の奥に秘めていたことを語ります」。微妙に噛み合っていないが、ところどころで弾ける父娘が往復書簡をとおして、見つけた「もの」とは?笑みがこぼれ、胸にしみるファミリーヒストリー。

目次 : プロローグ―僕が考える「親子」/ パリ、カルチエ・ラタンの中華食堂にて/ 僕が離婚した年の長い夏休み/ 「内田樹の真実」はどこに?/ 「記憶の物置」に足を踏み入れる/ 親の心理に苦しむ子どもたち/ 神戸での父子家庭、「非人情」な父親だった/ お父さんは、死にかけのウサギの赤ちゃんのように弱っていた/ 「パブリックドメイン」はおすすめ/ 自分の姿を照らす「敵」/ 「気持ちよい動き」を真似よ/ 家族で継承される/ 僕の原点、自由が丘の下宿生活/ お父さんの「オフレコ青春日記」/ バザール、凱風館マルシェ、経済活動の本質/ これから日本の経済はどうなるか/ 利益をもたらす「通りすがりの人」/ 親が子に与えるのは、「愛」「恐怖」の二択か/ 「人間は壊れ易い」のを知っていた戦争世代/ 愛しているお父さんへの「負い目」―「親子ってなんなんだ」?読者アンケート/ 親子の問題、解決のヒント/ 二人だけの生活は大変なこともあったが…/ スパイが語る「嘘の告白」、冬の北京、仕上がりのいい「物語」/ エピローグ―思い出のおばあちゃん

【著者紹介】
内田樹 : 1950年東京生まれ。思想家、武道家(合気道7段)、神戸女学院大学名誉教授。東京大学文学部仏文科卒。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。2011年、哲学と武道研究のための私塾「凱風館」を開設。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第6回小林秀雄賞、『日本辺境論』(新潮新書)で第3回新書大賞、執筆活動全般について第3回伊丹十三賞を受賞

内田るん : 1982年東京生まれ。詩人、フェミニスト、イベントオーガナイザー。8歳のときに兵庫県芦屋市立山手小学校に転校、県立芦屋高等学校卒業。バンド「くほんぶつ」「The Scrooge」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • けんとまん1007 さん

    親子の関係というか距離感というか、面白い。中で書かれていた「二人とも書きながら考える人」の一文が納得。それから、お互いに、自分は自分であり親子であっても押しつけないというのがいい。何となくではあるが、自分と子どもたちも、多少なりとも、そんな感じかなあ〜。あと、適度にすれ違うのは当たり前だと思うし、だからいいのだとも思う。それに、子どもたちはよく親のことを見ていると、以前、娘からの小さな手紙で感じたことを想い出した。

  • ネギっ子gen さん

    【絆が固ければ固いほど、成熟を求めて絆を切った子どもと残された家族とのその後の関係修復は困難になる。だったら、はじめから絆は緩めにしておいた方がいい。その方があとあと楽】内田先生と詩人でフェミニストの娘・内田るんによる“微妙に嚙み合ってない”往復書簡集。先生は、<話の3割くらいで嚙み合っていれば、以て瞑すべしというのが僕の立場です。親子って、そんなにぴたぴたと話が合わなくてもいい。「まだら模様」で話が通じるくらいでちょうどいい>と。娘は、<お父さんも私も、自分のことを人に伝えるのが下手な人間なんだ>と。⇒

  • れっつ さん

    読み友さんご紹介。とても良かった!(ので購入)。父娘の1年余に渡る往復書簡。かなりのプライベートな内容が書かれていて、でもそれ故、2人の記憶や思い、自分や相手への気持ちなどが読者にも伝わってくる、良くも悪くも(笑)。父娘で同じ時を過ごしても、その時の思いの真実は互いに聞いてみないとわからない。娘の質問に的確に答えていない父、過去の出来事の本音を今伝える娘。そのズレも含め家族の厄介さと愛おしさ、そしてともに過ごした時間はそれぞれの血肉であることを思う。対面ではなく一呼吸おける手紙で気持ちを伝え合うのもいい。

  • 金城 雅大(きんじょう まさひろ) さん

    それにしても何だろうなぁ、内田るんに対するこのえもいわれぬ嫌悪感は…。 分析してみるに、「30代後半にもなって親のスネかじってフランスに連れてってもらう、世間知らずな身勝手女」という主観と、内田樹の娘として生まれ育てられ今なお親交があり、本や映画をオススメされる立場にあることへの羨望と、それら2つがないまぜになってるから、かな。 ただ、主張の内容には納得するものも多かったし、「親子アンケート」の試みは非常に興味深かった。

  • pirokichi さん

    Xで本書が絶版になると知り早速購入。内田氏と一人娘るんさんとの往復書簡。内田氏の青春時代や離婚後の父子家庭の生活が垣間見え、内田氏が父親なんて羨ましいなあと思っていたのだが、大変なこともあっての今に至るだなあとごく当たり前のことを思った。また我が父との思い出もよみがえり、内田氏とは全く違うタイプの父だが改めて感謝した。しかし子がいないためかこの年になっても「子」という立場でしか考えられない私。何だかなあと自分に突っ込んだ。「行蔵は我に存す 毀誉は人の主張 我に与らず 我に関せず」(勝海舟)は覚えておこう。

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人物・団体紹介

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内田樹

1950年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒。東京都立大学大学院博士課程中退。神戸女学院大学文学部名誉教授。『私家版・ユダヤ文化論』で第六回小林秀雄賞、『日本辺境論』で新書大賞2010を受賞。第三回伊丹十三賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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