右翼と左翼の源流 近代日本の地下水脈 2 文春新書

保阪正康

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166614875
ISBN 10 : 4166614878
フォーマット
出版社
発行年月
2025年03月
日本
追加情報
:
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内容詳細

なぜ陸軍青年将校は北一輝の国家社会主義に心酔したのか?なぜ共産主義は日本に根づかなかったのか?反体制運動の地下水脈を探れば、現在の日本を騒がす「兵庫県知事問題」も「石丸現象」も読み解ける。保阪昭和史の決定版!

目次 : 第1章 反体制運動の源流/ 第2章 老壮会―左右の地下水脈の合流と分岐/ 第3章 国家主義者たちの群像/ 第4章 テロリストの地下水脈/ 第5章 共産主義者の傲慢と感傷/ 第6章 「転向」から「自己変革」へ

【著者紹介】
保阪正康 : 昭和史研究家。1939年、札幌市生まれ。同志社大学文学部卒。編集者時代の1972年に『死なう団事件』で作家デビューして以降、一貫して日本の近現代史を検証し続け、約5000人もの歴史の証人を取材してきた。2004年、昭和史研究の第一人者として第52回菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    日本の政治思想史を「地下水脈」の視点から解析する。帝国主義を志向した明治国家は明確な責任者が不在だったため、暴力組織である軍が天皇のためという大義を掲げて好き勝手に暴走する事態を招いた。一方でキリスト教や自由民権運動、共産主義と国家社会主義など海外の多彩な思想が流入し、帝国主義に代わる国民を統一する理想の国家像を描けなかった反体制派も自分たちだけが正しいとする唯我独尊に陥った。結果、動機が正しければ実力行使も容認される考えが左右を問わず脈々と流れ、テロや内ゲバを起こした果てが安倍元首相暗殺事件だったのだ。

  • skunk_c さん

    実にこの著者ならではと言うべき日本近代思想史だ。見事なまでの「保守正統派」の姿勢が貫かれている。特にテロリズムに対しては、はっきりと「ダメのものはダメ」と言いきり、特に昭和初期以降のテロリズムに深い思想性を感じないという評価は納得。そして現代のテロに危機感を抱いている。一方で共産党は言うまでもなく、著者の「社会党嫌い」が全開なのが終盤。転向に対してはその本人の苦しさを理解しつつ、転向しないことに価値観を見いだす共産党の姿勢には賛同していない。様々な思想的系譜が整理されていて、かなり勉強になった。

  • kawa さん

    明治以来の右翼と左翼の流れが大づかみに把握できる。大正時代には両派が一つの組織で呉越同舟の時代もあったと言う。昭和初期の陸軍の統制派と皇道派の対立もその構造が整理できて良かった。皇道派が試みた昭和維新も自らの思想を磨き抜くのではなく、民間の思想家の安易な利用の構図が印象的。同時に読んでいる永田鉄山氏の評伝の読みにも役立つ一冊。

  • kuukazoo さん

    近代以降の日本の反体制運動について4つに分類(国家社会主義、社会/共産主義、農本主義、アナーキズム)し、政府からの弾圧下で潜在化したり顕在化したり合流したり分岐したりといった流れを歴史に沿って(自由民権運動〜戦後1950年代くらい)解説。右翼/左翼は水と油と思っていたがどちらも社会格差の解消を目的にしていたと知り驚く。満川亀太郎の名は初めて知ったがキーマンじゃないか。共産党と社会党の歴史も知らないことが多い。コミンテルン圧こわいよ。日蓮主義や攘夷も亡霊のように出てくる。興味深い分野なので芋づる読書の予感。

  • Jun Masuno さん

    保坂さんの作品を読む 元々日本にはなかった概念、右翼と左翼がなぜ発生したのか、その源流を追い求めていくお話し 最後、転向を取り上げ、その成功者として天皇をあげたのは面白かった

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保阪正康

ノンフィクション作家。1939年札幌市生まれ。同志社大学文学部卒。編集者を経て、1972年に『死なう団事件』でデビュー。以来、旧軍幹部ら約4000人に取材を重ね、昭和の戦争について精力的な執筆を続ける。2004年に菊池寛賞を受賞

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