基本情報
内容詳細
誰もが経験する老いと死。人生の終焉へと向かう中に、人は何を見出せるのか。極めて実際的な問題でありつつも、学術的な研究に触れる機会は少ないだろう。本書では、老年学と死生学の分野を牽引してきた編者と、第一線の研究者である著者たちが、心理学的視座からの研究成果を提示していく。団塊の世代が70代になり超高齢化社会に突入している日本において、未来に活かせる知見を提供する書といえるだろう。
目次 : 第1部 高齢者の孤独と幸福―心理老年学1:社会的側面(老年期の社会的側面に関する心理学の成果とは?―社会的側面:総論/ 高齢者の孤立・孤独はどのような問題につながるのか?―高齢期の孤独感/ 次世代を助けようとする高齢者の心理的背景には何があるのか?―世代性と次世代への利他的行動/ 老いの先にある幸福とは?―高齢期「生きたい」という心理/ 老いにより培われるものはあるか?―智恵の発達)/ 第2部 高齢者の認知機能と認知症―心理老年学2:個人的側面(老年期の個人的側面に関する心理学の成果とは?―個人的側面:総論/ 職業は人生後半期の個人にどのように影響するのか?―職業経験の複雑性による高齢期の認知機能への影響/ 若者と高齢者の認知機能にはどのような違いがあるのか?―高齢期の認知機能の特徴/ 百歳長寿者は他の高齢者と何が違うのか?―百寿者の認知機能/ 認知症の医療と介護に心理学が必要な理由とは?―認知症の神経心理学/ 認知症ケアに欠けていること、必要なことは何か?―認知症の福祉心理学)/ 第3部 死と死別―臨床死生学(死と死別に関する心理学の成果とは?―臨床死生学総論/ 幼い子どもは死を理解しているのであろうか?―幼児期における死の理解/ がん患者が求めているものとは?―がん患者への支援/ 患者の何が守られなければならないのか?―患者の権利擁護/ 大切な人の死といかに向き合い、そして生きるのか?―遺族の悲嘆とその心理)
【著者紹介】
佐藤眞一撮影 : 1956年生まれ。1987年早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。(財)東京都老人総合研究所研究員、明治学院大学文学部助教授、同心理学部教授などを経て、大阪大学大学院人間科学研究科臨床死生学・老年行動学研究分野教授。博士(医学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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