占領期カラー写真を読む オキュパイド・ジャパンの色 岩波新書

佐藤洋一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004319641
ISBN 10 : 4004319641
フォーマット
出版社
発行年月
2023年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
254p;18

内容詳細

アジア太平洋戦争終結後、占領期の日本に来たアメリカ人は、無数のカラー写真を撮影した。七〇年以上が経ち、続々と世に出てきたそれらには、当時の人々、日常、風景が驚くほど鮮明に焼き付けられている。ただ目を奪われていてはならない。戦後史の資料として読み解き、活用・保存の途を探る。カラー64頁、未公開写真多数。

目次 : 第1章 オキュパイド・ジャパンのイメージ(「黒い霧」の時代/ 空白を埋める)/ 第2章 勝者のアングル(占領期写真の三分類―オフィシャル、プレス、パーソナル/ オフィシャル写真とは何か/ シグナルフォトに写るもの/ 調査するまなざし/ 無数の語りを形づくるもの―パーソナル写真の被写体)/ 第3章 イメージの読み解き方(カラー写真とは―写真史のなかのコダック写真文化/ スライドというメディア/ 読み解きの方法―画面外の情報とのつながり)/ 第4章 極東の日常世界(好奇心のステレオタイプ/ 群としての人々/ 日常世界の切れ目/ 異質な写真群)/ 第5章 占領期カラー写真をひらく―次なる課題へ(収集の歴史/ 資料としての写真―どう生かし、どう保存するか/ 資料としての価値を見定める―撮影地の同定作業から/ イメージを送り返す)

【著者紹介】
佐藤洋一 : 早稲田大学社会科学総合学術院教授。1966年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻修了。博士(工学)。都市史、ビジュアルアーカイブ

衣川太一 : 神戸映画資料館研究員、フィルム資料研究者。1970年生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ステビア さん

    こんなに鮮明な写真が残っているとは。貴重な資料。

  • ジュンジュン さん

    「オフィシャル写真」(意図的に選別された写真群)が従来、占領期のイメージを形作ってきた。戦後70年以上経ち、ネット環境の充実と、撮影者遺族の遺品整理などで「パーソナル写真」(個人的に撮影された写真)群が出回るようになったそう。本書はそのパーソナル写真(カラー多数)を読み解きながら、占領期の側面に光を当てる。

  • 月猫夕霧/いのうえそう さん

    タイトルと帯だけ見て終戦直後に撮影されたカラー写真の写真集的な本かと思ったのですがそうではなく、終戦直後に撮影された写真を多数見ることで何を撮影し、何を撮影しなかったのかを研究する本でした。文字情報でないアーカイブの研究ってこうやってやるのかと、研究手法の勉強になります。それにしてもアメリカは終戦直後の時点でカラー写真フィルムが(日本に来る軍人という若干上流聡とはいえ)大衆に手が届くところまで安くしていたのですね。こんなところにも国力の差を感じてしまいました。

  • みさと さん

    「敗者は映像を持たない」と言われているが、敗戦後の焼け野原となった日本やそこに住んだ人々の姿を映した写真や映像はほとんど知られていない。米軍が調査のために撮った写真はアーカイブされ公開されているものの白黒ばかり。しかし、占領期、多くの米国人が日本に来てカラー写真を撮影していた。今までほとんどその存在が知られていなかったが、最近ネットオークションに出回るようになってきた。著者が収集した未公開写真多数を掲載し、占領者がどんなまなざしを持っていたかを分析。写真を戦後史の資料として読み解き、活用・保存の道を探る。

  • huchang さん

    京都の企画展にも行った。撮影は、する側、される側の関係が非対称になりがちな行為で、記録することを含め場面を映像で切り取ること、撮影に至るまでの行為が既に基本的には権力関係を包含しやすい。展示、著作双方で、このことが注意深く言及されていた。撮影する側が時に暴力的になるのは、メディアスクラムやら撮り鉄のアレ、運動会の場所取りとかが身近かも。関係の対称性ということになると、外からは分かりにくいけど。時空を超えてこれをコレクションする側の関係の非対称性にも言及してる。労作。

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