きみは誤解している 小学館文庫

佐藤正午

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784094087024
ISBN 10 : 4094087028
フォーマット
出版社
発行年月
2012年03月
日本
追加情報
:
317p 15cm(A6)

内容詳細

「ねえ聞いてるの?自分のことを僕って呼ぶ人間がギャンブラーになんかなれるわけないって、あたしは言ったのよ」婚約者がたしなめる青年の、唯一の趣味は競輪。死期が近い父親の当たり車券を元手に、彼が大口勝負に挑もうとする表題作。競輪で儲けた金で十三年間暮らす独りぼっちの男が告白する「この退屈な人生」、八年前のある出来事をきっかけに車券を買わなくなった男が会社の金を持ち出したという兄を追って競輪場へと向かう「人間の屑」など六篇収録。出会いと別れ、切ない人生に輝く一瞬と普遍的な人間心理を、競輪場を舞台に透明感あふれる文章で綴った作品集。

【著者紹介】
佐藤正午 : 1955年、長崎県生まれ。83年、『永遠の1/2』で第7回すばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • masa さん

    ごく稀に、自分のために存在してるとしか思えない小説に巡り逢えることがある。今風に言えば俺得。その瞬間の快楽こそが、僕が小説を読み続ける理由の一つでもある。論理的思考なしに心に食い込む言葉。心象風景のデジャヴ。まるでアハ体験。殆どの場合、それは有名な人気作ではなかったりする。そして、僕にとってこの作品がそれだ。これほどまでに賭博者を描き切った物語は他にない。著者の尋常でない賭博心理への造詣に脱帽。『競輪』を『競馬』に置き換えても、そのまま読める。鉄火場での博才は人間として屑で、真人間ほど鉄火場では屑なのだ!

  • さっとる◎ さん

    人は2つに分けることができる。ギャンブルをする人間としない人間と。それからギャンブルをする人間も2つに分けられる。本物と偽物と。聞いてもいないのに武勇伝を語りたがるのはだいたい偽物だから気をつけたほうがいい。本物は更に2つに分けられる。才能ある本物と才能のない本物と。才能のない本物は屑と呼ばれるかもしれない。そして屑はまた2つに分けられる。矜持ある屑と軽蔑すべき屑と。矜持ある屑になりたい。お薦めされたとかみんな買ってるとかどうでもいいんだよ。私は買った。それだけが本当。さあ、責任をたった独りで背負い込め!

  • ちゅんさん さん

    競輪場を舞台にした短編集。ギャンブルに溺れる人たちばかりなのに不思議と読後感は悪くない。会話のユーモアなども心地よくどうしようもない人たちばかりだが人間味があっていい。“ギャンブルの手を借りなくても人生なんてもともと狂ってる”という台詞が印象的。まったくその通りだ。“競輪”が題材なので敬遠する人もいるかと思うがご心配なく、最後に著者のサービス精神たっぷり用語解説付録もあるしなによりすごく面白いですから。

  • ソラ さん

    競輪に興味が無いし、そもそもギャンブルの類が嫌いなので最初は取っ付きにくくて仕方が無かったけれど、最後になると理解はできないけれどなんとなく悲哀的な何かを感じた気がした。

  • a子 さん

    何コレ!サイコー!!あぁ!愛すべきダメ人間!ビバ!ギャンブラー!!競輪にまつわる6つの短編、これがどれも面白い。競輪なんて興味を持ったことはなかったけど、怒号と歓声が轟き ハズレ車券の吹雪が舞う(想像)…みたいな実際の競輪場に身を置いてみたくてウズウズする。ああ、コレよ、こうでなくちゃ、やっぱり人間って面白い。正論はつまらない。タイトルから巻末の飄々とした競輪用語集までまるっとお気に入りです。

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人物・団体紹介

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佐藤正午

1955年長崎県生まれ。’83年『永遠の1/2』で第7回すばる文学賞受賞。2015年『鳩の撃退法』で第6回山田風太郎賞受賞。’17年『月の満ち欠け』で第157回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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