翻訳唱歌と国民形成 明治時代の小学校音楽教科書の研究

佐藤慶治

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784798502724
ISBN 10 : 4798502723
フォーマット
出版社
発行年月
2019年12月
日本
追加情報
:
236p;22

内容詳細

Godはいかに訳されたのか?歌詞に込められた「忠臣愛国」。「仰げば尊し」、「蛍の光」などの翻訳唱歌は原曲歌詞からどのように翻訳されたのか?唱歌教育における西洋文化の受容と改変に明治政府の国民国家創出戦略を探る。

目次 : 第1章 本書の概要と課題(本書の視点/ 先行研究、問題意識と研究課題)/ 第2章 国民形成と「翻訳唱歌」(国民国家論―明治期の国民形成と翻訳/ コントラファクトゥーアに見る「翻訳唱歌」の一源流)/ 第3章 『小学唱歌集』―歌詞分析を中心に(唐澤富太郎の歌詞分類/ ルーサー・ホワイティング・メーソンの教科書との比較/ 「翻訳唱歌」の分析―君が代、忠君愛国、教訓/ 「翻訳唱歌」の分析―自然)/ 第4章 民間製唱歌集における西洋文化の受容と改変(大和田建樹の『明治唱歌』における「高尚の域」/ 伊澤修二の『小学唱歌』におけるジェンダー観/ 田村虎藏の『幼年唱歌』と『少年唱歌』―「教科統合」の受容)/ 第5章 明治期を通じた唱歌教育の発展と「翻訳唱歌」(『尋常小学唱歌』における結実/ 結びに代えて)

【著者紹介】
佐藤慶治 : 1986年熊本県生まれ。県立熊本高等学校、国立音楽大学音楽学部声楽専修卒業。熊本大学大学院教育学研究科音楽教育コース修士課程、九州大学大学院比較社会文化学府博士後期課程修了。博士(比較社会文化)。精華女子短期大学幼児保育学科専任講師。音楽教育学、比較文化学、児童文化論を専攻。現在、日本学術振興会科学研究費(若手研究)を取得し、「NHK『みんなのうた』を中心とした日本児童音楽文化の変遷に関する歴史社会学的研究」というテーマで研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Miyoshi Hirotaka さん

    維新後、新政府は社会のあらゆる面に近代化の手を広げていった。当時、国として認識されていたのは、薩摩、越後、津軽などの地理区分。皆が同時で歌うのにふさわしい歌はなかった。西洋音階での作曲は滝廉太郎の登場を待たなければならなかった。その間の施策になったのが、欧米の讃美歌や民謡の替え歌。音楽的要素を変えずに、歌詞を変えた。唱歌教育で重視されたのは、忠君愛国やジェンダー観だけでなく日本文化の連続性と普遍性。西洋文化を日本へ同化させた。蛍の光、仰げば尊し、故郷には、西洋とわが国に共通する類似点や普遍的な価値がある。

  • BLACK無糖好き さん

    明治期に日本国という国民国家を成立させるにあたり、ナショナル・アイデンティティの創出に「翻訳唱歌」がどのような役割を果たしたかを分析。西洋の楽曲の歌詞と翻訳した歌詞をいくつも比較し、キリスト教的なものを除去して儒教的なものを後付けするものや、賛美歌的な内容を天皇への賛美に改変するパターンなども導き出している。西洋文化を自国文化に取り入れて日本化していった明治の時代の息吹がよく現れている。ジェンダーに関する考察で「益荒男」という言葉も久しぶりに見た。

  • Annabelle K さん

    アカデミックな文章の模範として、参考になりました。

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人物・団体紹介

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佐藤慶治

1986年熊本県生まれ。県立熊本高等学校、国立音楽大学音楽学部声楽専修卒業。熊本大学大学院教育学研究科音楽教育コース修士課程、九州大学大学院比較社会文化学府博士後期課程修了。博士(比較社会文化)。精華女子短期大学幼児保育学科専任講師。音楽教育学、比較文化学、児童文化論を専攻。現在、日本学術振興会科学

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