基本情報

内容詳細
今回、「最後の著書」と銘打って刊行した『私を通りすぎた政治家たち』は、いわゆる「佐々メモ」に基づく政治家閻魔帳ともいうべき本です。政治家でもあった佐々さんの祖父(友房)や父(弘雄)をはじめ、幼少の頃から遭遇し、学生時代に教えを請い、官僚になってから職務上接触したさまざまな内外の政治家を取り上げています。
よくいわれる話ですが、政治家には、「政治家」(ステーツマン)と「政治屋」(ポリティシャン)の二種類があります。権力に付随する責任を自覚し、ノーブレス・オブリージュ(高貴なる者の義務)を心得ている人は「政治家」。権力に付随する利益や享楽を優先して追求するのは「政治屋」と、佐々さんは定義しています。
その観点から戦後日本の政治史で、ベスト5の「政治家」といえるのは、、1吉田茂、2岸信介、3佐藤栄作、4中曾根康弘、5石原慎太郎。
一方、国益より私益を優先したワースト5の「政治屋」といえば、1三木武夫、2小沢一郎、3田中角栄、4加藤紘一、5河野洋平。
「要は、佐々さんはリベラルが嫌いなだけだろう」と感じる向きもあるかもしれません。しかし、そうではない。自民党内のリベラルな人は、いささか無節操で、新聞世論に迎合するだけのタイプの政治家が多かった。それに比べて、同じリベラルでも野党にいる人はちょっと違うタイプの政治家もいました。
例えば、本書には「憎めない政治家たち」という章がありますが、そこに登場するのは、不破哲三、上田耕一郎、大出俊といった、反自衛隊反警察の共産党、社会党左派の論客たちです。国会答弁でも、何度もやりあった「天敵の仲」ですが、こういう人たちは思想信条が首尾一貫しており、論敵ではあったけれども、どこかで心が通じ合うものを感じていたとのこと。佐々節が冴えるユニークな政治家論です。
【著者紹介】
佐々淳行 : 1930年東京生まれ。東京大学法学部卒業後、国家地方警察本部(現警察庁)に入庁。「東大安田講堂事件」「連合赤軍あさま山荘事件」等に警備幕僚長として危機管理に携わる。86年より初代内閣安全保障室長をつとめ、89年昭和天皇大喪の礼警備を最後に退官。2000年、第四八回菊池寛賞を受賞。2001年、勲二等旭日重光章受章。著書に『東大落城』(文藝春秋読者賞受賞)等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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人物・団体紹介
佐々淳行
1930年東京生まれ。東京大学法学部卒業後、国家地方警察本部(現警察庁)に入庁。目黒警察署勤務をふりだしに、警視庁外事・警備・人事課長、警察庁調査・外事・警備課長を歴任、「東大安田講堂事件」「連合赤軍あさま山荘事件」等では警備幕僚長として危機管理に携わる。その後、三重県警察本部長、防衛庁官房長、防衛
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