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ISBN 10 : 4065129273
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かつて歴史とは、説き去り説き来たるものとしてあった。横浜生まれの自由民権の闘士がその抜群の話術を駆使し、無念にも散っていった有為の漢たちの志と怒りを語り、いつしか時代に取り残されてしまった者の悲しみを嘆じ、いま幅を利かせる顕官の人物と過去の行状を暴くとき、人びとはまったく別の相貌を帯びた維新の姿を知った。薩長中心の見かたから一線を画す、史談史論の雄篇。
目次 : 徳川幕府の覆滅/ 遷都の建議/ 明治政府の樹立/ 賀陽宮の陰謀/ 江藤井上予算問題の大衝突/ 山縣有朋と山城屋事件/ 長州藩と三谷三九郎/ 明治初年の暗殺三件/ 雲井龍雄の陰謀/ 廃藩置県の断行/ 尾去沢銅山の強奪/ 岩倉の洋行と留守内閣/ 横浜の奴隷解放事件/ 征韓論の真相/ 民選議院設立の建白/ 赤坂喰違の凶変/ 台湾征伐の内情/ 江藤新平の挙兵/ 大阪会議と木戸の再入閣/ 長州萩の内乱/ 熊本の神風連/ 東京の思案橋事件
【著者紹介】
伊藤痴遊 : 1867・3・20〜1938・9・25。講談師、政治家。旧姓は井上、本名仁太郎。横浜に生まれる。1881年、自由党に入党し、星亨門下の壮士として活躍する。加波山事件、静岡事件などに関係し処罰されたこともある。1887年からは双木舎痴遊と号して政治講談を創始(のち伊藤と改める)。卓越した話術で幕末維新の激動や政財界の裏話、人物譚などを巧みに談じて名声を得た。一方、東京府会議員などを歴任、1928年の最初の普通選挙で当選し、代議士となる(当選2回)。終生、話芸の向上発展に尽くし、話術倶楽部を創設、『痴遊雑誌』を創刊した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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