塞王の楯

今村翔吾

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087717310
ISBN 10 : 4087717313
フォーマット
出版社
発行年月
2021年10月
日本
追加情報
:
560p;20

内容詳細

【第166回直木賞受賞作】

どんな攻めをも、はね返す石垣。
どんな守りをも、打ち破る鉄砲。
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!

越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。
幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、逃げる途中に石垣職人の源斎(げんさい)に助けられる。
匡介は源斎を頭目とする穴太衆(あのうしゅう)(=石垣作りの職人集団)の飛田屋で育てられ、やがて後継者と目されるようになる。匡介は絶対に破られない「最強の楯」である石垣を作れば、戦を無くせると考えていた。両親や妹のような人をこれ以上出したくないと願い、石積みの技を磨き続ける。

秀吉が病死し、戦乱の気配が近づく中、匡介は京極高次(きょうごくたかつぐ)より琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。
一方、そこを攻めようとしている毛利元康は、国友衆(くにともしゅう)に鉄砲作りを依頼した。「至高の矛」たる鉄砲を作って皆に恐怖を植え付けることこそ、戦の抑止力になると信じる国友衆の次期頭目・彦九郎(げんくろう)は、「飛田屋を叩き潰す」と宣言する。

大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける――。

【プロフィール】
今村翔吾(いまむら・しょうご)
1984年京都府生まれ。2017年『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビューし、同作で第7回歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞を受賞。2018年「童神」(刊行時『童の神』に改題)で第10回角川春樹小説賞を受賞、同作は第160回直木賞候補となった。『八本目の槍』で第41回吉川英治文学新人賞を受賞。2020年『じんかん』で第11回山田風太郎賞を受賞、第163回直木賞候補となった。2021年、「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第6回吉川英治文庫賞を受賞。他の文庫書き下ろしシリーズに「くらまし屋稼業」がある。

【著者紹介】
今村翔吾 : 1984年京都府生まれ。2017年『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビューし、2018年に同作で第七回歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞を受賞。同年「童神」(刊行時『童の神』に改題)で第一〇回角川春樹小説賞を受賞、第一六〇回直木賞候補となった。2020年『八本目の槍』で第四一回吉川英治文学新人賞を受賞。同年『じんかん』で第一一回山田風太郎賞を受賞、第一六三回直木賞候補となった。2021年、「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第六回吉川英治文庫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    明日の直木賞発表前に、ギリギリ第166回直木賞候補作5/5コンプリートしました。今村 翔吾、3作目です。書き尽くされている時代設定ではありますが、ブラタモリ的歴史小説、発想が新鮮でした。帯に書かれている単純に矛盾的な話ではなく、核の抑止力的な発想です。 明日の直木賞受賞十分可能性ありだと思います。 https://lp.shueisha.co.jp/tatexhoko/

  • しんごろ さん

    戦国時代で戦い抜いた者は武士だけではない。表舞台に立つことはないが、そこには職人による戦いがあった。石工の穴太衆。鉄砲職人の国友衆。石工の匡介達が、鉄砲職人の彦九郎達が、京極高次が城主の大津城を舞台に、世から戦を無くすために、己が信じる物を貫き通すために、攻める。守る。撃つ。凌ぐ。決して交えることはないが何度も戦ってるうちに互いに認めあう。もはや邂逅だ。今村翔吾が描く漢達は、あきらめることを知らず、なんて気高いのだ。そして、漢達を支える女性陣は、なんと凛々しいことか。今村翔吾作品に、またもや感動を覚えた。

  • パトラッシュ さん

    日本史上の一大イベントたる関ヶ原の合戦に比べ、その前哨戦とされる大津城の戦いは教科書にも載らないほど注目度が低い。その地味な舞台で石垣造りのプロの穴太衆飛田屋と、鉄砲職人集団の国友衆の技術者としての意地とプライドが衝突するのだ。双方の頭領である匡介と彦九郎は共にいくさで親を亡くしており、彼らが生み出した絶対に破られない楯と強力極まりない大砲がぶつかるシーンの連続は凄まじい。無能な蛍大名と嘲られていた京極高次の意外なリーダーぶりと匡介の密かな慕情が物語に彩りを添えており、読み応え十分な戦国絵巻を堪能できる。

  • 海猫 さん

    これまた分厚い単行本なので、読む前はちょっと怯んだ。が、読み始めたら物語に乗せられ、ぐいぐい読める。石垣造りのことなど、全く興味がなかったのに、ディテールの描き込みが素晴らしく、どんどん引き込まれる。主人公の匡介が石垣職人として成長していく様も面白く、師弟ドラマの側面も強い。後半の大津城の攻防戦が、圧巻。「絶対に破られない石垣」と「どんな城も落とす砲」の対決は、どちらが勝つのか?描写に臨場感があり、圧倒的な迫力。このような職人の立場から見た合戦シーンは初めてで、新鮮だった。登場人物それぞれの想いが、熱い。

  • のっち♬ さん

    関ヶ原前夜、穴太衆を継いだ匡介は大津の存亡をかけて大津城に籠城した京極高次に協力する。切羽詰まった舞台設定もさることながら石垣造りという斬新な視点が大きな魅力だろう。敵方の視点を加えることで次々と講じられる多彩な智略が劇的なものとして映るし、終盤へ進むにつれて手段が限られていくので必然的に攻防もスリリングに。思考と会話と説明のバランスが絶妙なのでテンポが良いし、賽の河原のモチーフもうまくクライマックスに昇華されている。『塞王の楯』—それは何度崩されても泰平の世を築こうと奮闘する人々の意志の結集ではないか。

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今村翔吾

1984年、京都府生まれ。ダンスインストラクター、作曲家、守山市埋蔵文化財調査員を経て作家デビュー。2016年、第23回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞、18年、『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』で第7回歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞、同年、「童神」で第10回角川春樹小説賞を受賞(刊行時『童の神

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