古代王権の成立と展開

仁藤敦史

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784840626064
ISBN 10 : 4840626065
フォーマット
出版社
発行年月
2025年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
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内容詳細

古墳〜平安初期にわたる王権論が提示する新たな古代史像
5〜9世紀の長期間にわたる王権を検証・相対化し、6世紀の欽明期、7世紀後半、桓武期を画期として設定。時代により変化する君主の条件に着目。近現代の天皇制に示唆を与える重要課題を提示。

【新たな王権論・4つのポイント】
1)長期間にわたる考証 古墳時代から平安時代の初期(5世紀〜9世紀)の、古代王権の成立から転換までを対象に、長期的な変化を概観することで、「万世一系」論のような天皇制の不変性のみを強調する議論を批判・相対化し、新たな王権論を展開する。
2)古代王権の画期の設定
 5世紀〜9世紀の王権の諸段階について、5世紀の人制・府官制、6世紀の部民制・ミヤケ制・国造制、7世紀後半の公民制・大宰総領制・外交関係の変化、8世紀末の都市王権の成立、皇統観念と氏の再編などを素材に、欽明期・7世紀後半・桓武期を画期と位置付ける。
3)時代により変化する君主の条件
 広範囲の王系から成人男性が選ばれた5世紀。血縁継承が確立し性差よりも年齢が優先されて、元キサキが女帝となった6世紀。譲位と太上天皇制や皇太子制が成立し、若年齢化が進んだ8世紀以降。摂関の補佐により幼帝の即位も可能となった9世紀。
 年齢・性差・資質・血統などの要素のうち、どの要素を強調するかによって歴史的に求められる君主像は変化してきた。君主に求められる要件は、社会や国家のあり方により変化するものであり、本書ではその時代による変化に着目する。
4)現代につながるテーマ
 本書が課題とする王権の問題は、近現代の天皇制と深い関係にあり、戦前・戦後における古代史理解と密接な関係にある。女帝中継ぎ論や皇太子摂政などの議論はこうした問題を内包しており、古代史だけの問題にとどまらず、近現代史にも重要な示唆を与える。

【著者紹介】
仁藤敦史 : 1960年(昭和35)静岡県生まれ。89年早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。98年博士(文学)。早稲田大学第一文学部助手・国立歴史民俗博物館歴史研究部准教授、同教授などを経て、2025年より国立歴史民俗博物館・総合研究大学院名誉教授。専攻・日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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人物・団体紹介

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仁藤敦史

1960年静岡県に生まれる。現在、国立歴史民俗博物館研究部教授・総合研究大学院大学文化科学研究科教授(併任)。博士(文学)早稲田大学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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