水滸伝 1 講談社学術文庫

井波律子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062924511
ISBN 10 : 406292451X
フォーマット
出版社
発行年月
2017年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
720p;15

内容詳細

いわずと知れた中国武侠小説の最大傑作。明代に成立した「中国四大奇書」の一つでもあります。
北宋末期の不正と汚職が支配する乱世を舞台に、暴力・知力・胆力を思う存分に発揮して、好漢百八人が、そこら中で戦いを繰り広げながら、「梁山泊」へと終結します。その破天荒な侠客たちの痛快な立ち回りのスケールの大きさは、さすが中国の白話(口語)小説ならでは。
窃盗、殺人、痛飲、奸計、忠義、友情……。人間の善と悪が渾然一体となって進行する物語世界には、引き込まれずにはいられません。
この魅力満載の世界を躍動感あふれる世界を、よみやすく、勢いのある文体で、新訳しました。「水滸伝」の完訳書はいくつかありますが、この翻訳が最新・最高です。
本書原本はもっとも原形に近く、均整の取れた百回本。
なお、この一巻では、冒頭の「引首」から「第二十二回」までを収録しております。
全5巻。


目次

訳者まえがき
登場人物紹介

引首

第一回 張天師 祈りて瘟疫を禳い 洪太尉 誤りて妖魔を走がす
第二回 王教頭 私かに延安府に走り 九紋龍 大いに史家村を鬧がす
第三回 史大郎 夜に華陰県を走れ 魯提轄 拳もて鎮関西を打つ
第四回 趙員外 重ねて文殊院を修め 魯智深 大いに五台山を鬧がす
第五回 小覇王 酔って銷金の帳に入り 花和尚 大いに桃花村を閙がす
第六回 九紋龍 赤松林に剪径し 魯智深 瓦罐寺を火焼す
第七回 花和尚 倒さまに垂楊柳を抜き 豹子頭 誤って白虎堂に入る
第八回 林教頭 刺して滄州道に配され 魯智深 大いに野猪林を鬧がす
第九回 柴進 門に天下の客を招き 林冲 棒もて洪教頭を打つ
第十回  林教頭 風雪の山神廟 陸虞候 火もて草料場を焼く
第十一回 朱貴 水亭に号箭を施ち 林冲 雪夜に梁山に上る
第十二回 梁山泊にて林冲 落草し 〓(べん)京城にて楊志 刀を売る
第十三回 急先鋒 東廓に功を争い 青面獣 北京に武を闘わす
第十四回 赤髪鬼 酔って霊官殿に臥し 晁天王 義を東渓村に認ぶ
第十五回 呉学究 三阮に説いて撞籌し 公孫勝 七星に応じて義に聚まる
第十六回 楊志 金銀の担を押送し 呉用 智もて生辰綱を取る
第十七回 花和尚 単りにて二龍山を打ち 青面獣 双りして宝珠寺を奪う
第十八回 美髯公 智もて挿翅虎を穏(なだ)め 宋公明 私かに晁天王を放つ
第十九回 林冲 水寨にて大いに併火し 晁(蓋 梁山にて小しく泊を奪う
第二十回 梁山泊に義士は晁蓋を尊び 〓(うん)城県に月夜 劉唐を走らす
第二十一回 虔婆 酔って唐牛児を打ち 宋江 怒って閻婆惜を殺す
第二十二回 閻婆 大いに〓(うん)城県を鬧がせ 朱仝 義もて宋公明を釈す

【著者紹介】
井波律子著 : 1944年富山県生まれ。京都大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター名誉教授。2007年『トリックスター群像―中国古典小説の世界』で第10回桑原武夫学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • k5 さん

    子供のころに読んで非常なとまどいを覚えた水滸伝。三国志や西遊記に熱くなっていただけに、主人公が強盗やったり、挙句の果てには人肉を喰らったりするこの作品は軽いトラウマでした。30年ばかりを経て読んでみると、暴力わらしべ長者ですね。どの好漢もそうですが、林冲とか最初そんなに暴力的でないのに、だんだんエスカレートして強盗になるという。。。しかし、子供の頃には感じていなかった社会の矛盾と、それに抗う男たちの話、と思えば痛快です。いくつか関連本と並行で読んでいこうと思います。

  • ヨクト さん

    大名著である水滸伝。北方水滸伝を先に読み、夢中になってしまっていたが、原書を知らずして何を語ろう。ということで、読みやすそうな訳を選んでみたが、やはり大当たり。2017年に講談社学術文庫から完全新訳で発行された本書はなんと読みやすいことか。中国奇書に造詣の深い井波氏の訳だけあって、水滸伝の面白さを余すところなく表現されているのではないか。それほど面白い。

  • Fondsaule さん

    ★★★★★ 中国文学研究家の井波律子さん訳。全5巻。1巻は第一回から第二十二回まで。百八人の魔王 天に解き放たれ、百八人の好漢 地に舞い降りる。めちゃくちゃいい。

  • keisuke さん

    さすが中国の古典小説、というハチャメチャぶり。楊志クズなんだが(笑)好漢を自負するやつが「人殺しと火付けが大好きだ」とかなんなんだか。北方版が全くの別物で、とてもスムーズな物語になってることがよく分かった。これも面白いけどね。

  • Mマジパン さん

    今月亡くなられた井波律子さんの新訳版。中国古典文学の魅力を知り尽くした方なので、面白くないわけがない。最近思い立って2巻目まで読み終えたところだった。図版や詩も含めて、明(みん)時代頃の繁華街で講釈師が語る大活劇の雰囲気そのものを感じる。酔っぱらって虎も悪人も殴り殺す。強盗破壊何でもござれ。好漢に出会えば何昼夜も酒池肉林の大宴会。痛快だが、現代日本人の感覚からはちょっと…。まあこれが中国人の深層のメンタリティーなのかもしれない。

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