基本情報
内容詳細
江戸時代、武家社会を中心に男どうしの恋は公然のふるまいとされていた。そのなかでも王道の組み合わせは、おじさんと美少年である。三角関係のもつれ、容色の衰えによる歌舞伎若衆の悲劇や役者の苦労話…男たちの恋物語を西鶴が浮世草子に活写。美貌を誇った少年たちの末路は、恋に殉じての切腹や、この世の無常をはかなんだ出家しかないのか。近世文学上「異色」の最高傑作、初の文庫化。上方文化に精通した小説家の抄訳版。
目次 : 武士編(色はふたつの物あらそひ(第一巻)/ 此道に。いろはにほへと(第一巻)/ 垣の中は松楓柳は腰付(第一巻)/ 玉章は鱸に通わす(第一巻)/ 墨絵につらき剣菱の紋(第一巻) ほか)/ 歌舞伎若衆編(泪のたねは紙見せ(第五巻)/ 命乞いは三津寺の八幡(第五巻)/ 江戸から尋ねて俄坊主(第五巻)/ 面影は乗掛の絵馬(第五巻)/ 情の大盃潰胆丸(第六巻) ほか)
【著者紹介】
井原西鶴 : 1642〜93。江戸時代の俳人、浮世草子・浄瑠璃作者。本名は平山藤五。別号に鶴永・西鵬・松寿軒・二万翁ほか。西山宗因が唱えた談林俳諧で、自由奔放な句を詠む。好色物・武家物・町人物など多くの傑作を残す。代表作に「好色一代男」など
富士正晴 : 1913〜87。小説家・詩人。徳島県生まれ。旧制第三高等学校(現・京都大学)を中退。竹内勝太郎に師事。32年野間宏らと同人誌『三人』を創刊。47年島尾敏雄らと『VIKING』を創刊。「敗走」「徴用老人列伝」で芥川賞候補に、『帝国軍隊に於ける学習・序』で直木賞候補になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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藤月はな(灯れ松明の火) さん
読了日:2021/05/13
しんすけ さん
読了日:2022/06/30
ハルト さん
読了日:2020/01/09
浅香山三郎 さん
読了日:2023/07/25
かりぐらし さん
読了日:2021/10/24
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人物・団体紹介
井原西鶴
1642(寛永19)‐1693(元禄6) 江戸時代前期を代表する俳諧師、浮世草子作者。大坂の商家に生まれる。39歳で、一日に4000句を一人で詠む「矢数俳諧」に成功して名声を得た。41歳時に浮世草子『好色一代男』を出版。当時の出版界に衝撃を与え、以降人気作家となる。52歳歿
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