裏世界旅行 小学館文庫キャラブン!

二宮敦人

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784094067514
ISBN 10 : 4094067515
フォーマット
出版社
発行年月
2020年03月
日本
追加情報
:
304p;16

内容詳細

毎晩同じ世界の夢を見るツキコ。巨大樹を中心に豊かな緑が広がるその広大な世界には、人はおらず、不思議な生き物だけがのんびりと動き回っている。現実世界―通っている高校で少し浮き気味のツキコは、唯一の友人ヒナタとの関係にも最近違和感を抱いている。モヤモヤする現実に比べて自由に過ごせる夢の中は、ツキコの癒しになっていた。ところがある晩、ツキコの大切な夢の世界に、見知らぬ青年が入り込む。彼は他人の夢の中を「裏世界」と呼んで巡っているらしい。青年とともに、ツキコはさまざまな「裏世界」を知ることになるが―。

【著者紹介】
二宮敦人 : 1985年、東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。2009年『!(ビックリマーク)』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • うまる さん

    心の状態を反映した繰り返し見る夢「裏世界」の話。現実でどこか生きづらさを感じている人と裏世界の謎のリンクが興味深く、それぞれの顛末が良くできていてとても面白かったです。視覚的な描写が巧いので、美しい世界も荒廃した世界も頭に映像が浮かび易く、主人公達と一緒に裏世界を旅しているような感じで楽しく読めました。主人公含め3人の裏世界が描かれていますが、もっと他の人の裏世界も見てみたいです。世界観もキャラも素敵なので、綺麗に終わっているけど続編でてほしいなぁ。

  • dr2006 さん

    夢は深層自己意識の表れである。朝、視た夢を忘れるのは、現実世界に無理に合わせてる自分を取り戻すからだ。現実世界では常に本能と理性、道徳と背徳の葛藤によってダメージを受けていて、夢を視ることで修復し心を守っているらしい。社会人は最低限の人間関係の中で自らを順応させる必要があるが、本能や深層心理を抑制することになる。夢の中に押し込められない本能は、SNSへ晒し承認されることで満たしているのかも。毎晩同じ夢を視る主人公の月子は、自分の夢の世界(裏世界)でとある旅人と出逢う。夢の世界を美しくビジュアル化した物語。

  • Junichi Yamaguchi さん

    『価値は人によって違う』… 裏世界… 僕のは、どんな景色だろう⁈ 灰色じゃないといいなぁ… 読了後、プロローグに心が暖まる。。

  • はな さん

    自分の心の中の世界はどうなっているのだろう。緑豊かだろうか、それとも海の中か、、、宇宙空間のようだったりしてと妄想が尽きない。裏世界と呼ぶ心の世界に自由に行き来できる主人公。自分らしさを裏世界に求めていたのかな。現実世界との折り合いをつけようとしていたのか、他人の裏世界は気にはなるけど、あとあと苦しくなりそうだなと感じます。自分の裏世界だけで楽しみたいなと思う。

  • けんさん さん

    『夢の中へ、夢の中へ、行ってみたいと思いませんか?』 自分の夢の中に行ってみたいと思うことがある。この本は、そんな夢を叶えてくれるばかりでなく、他人の夢の中まで旅行できてしまうツキコの物語。現実の世界を暗示する裏世界の謎を追うファンタジー・ミステリー。

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二宮敦人

1985年東京都生まれ。作家。『!(ビックリマーク)』(アルファポリス)でデビュー

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