祈 百年文庫

久生十蘭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784591121443
ISBN 10 : 4591121445
フォーマット
出版社
発行年月
2010年12月
日本
追加情報
:
19cm,157p

内容詳細

日本と世界の文豪による名短篇を、漢字1文字の趣に合わせて1冊に編むアンソロジー。本書は久生十蘭の「春雪」をはじめ、手の届かぬ場所へ、願いを捧げ続ける人々の物語3篇を収録。

【著者紹介】
久生十蘭 : 1902‐1957。北海道函館生まれ。函館新聞社に入社後、上京し岸田国士に師事。渡仏して演劇を研究する。帰国後は雑誌「悲劇喜劇」の編集に従事し、「新青年」で推理小説、伝奇小説を発表した

チャペック : 1890‐1938。チェコの作家。ボヘミア生まれ。ジャーナリストの傍ら小説・戯曲を発表した。主な作品に「ロボット」という言葉を生み出した戯曲『R・U・R』ほか

アルツィバーシェフ : 1878‐1927。ロシアの作家。トルストイやドストエフスキーの流れを汲む『ランデの死』で文壇に登場。後に近代主義のなかで、性の解放を唱えた『サーニン』、虚無的な人間を描いた『最後の一線』を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • コットン さん

    三者三様の『祈』が味わえる。チャペックの『祈』は自由があるようで実際は束縛された毎日の生活がじわーっと語られる。久生十蘭の『祈』が知らない面が浮き上がるように腑に落ちる点で一番面白かった。

  • モモ さん

    久生十蘭『春雪』若くして亡くなった姪の柚子。柚子を思い悔しい気持ちがあったが、思いもかけない柚子の真実の話があった。チャペック『城の人々』住み込み家庭教師のオルガ。盗人の疑いをかけられ我慢の限界で家に帰ろうと決意するも…。様々な人の思惑が渦巻く城の中。母からの拙い手紙にまた少しがっかりする様子がちょっと切ない。アルツィバーシェフ『死』森鴎外訳。死を恐れる見習士官ゴロロボフ。彼の死への恐怖を聞いているうちに、医学士ソロドフニコフも不安になっていく。夜明けの美しさが彼を救う。様々な祈りがつまった一冊でした。

  • 神太郎 さん

    密かな祈り、夢への祈り、よく分からぬものへの畏怖から来る祈り。三篇にしっかりとしたテーマがある。『春雪』。初っぱなから心を持っていかれる。ミステリー要素もいれつつ語られるプラトニックな恋愛。良いじゃないか。『城の人々』では、辛いお勤めに仕事やめると願う、オルガ。そのチャンスが訪れるかに思えたが……。微妙な人間関係が実にリアル。『死』、鴎外先生は何でも訳されます。「死」とはいったいなんたるやという哲学めいた展開。作者は厭世的な見方が目立つが、「死」を完全肯定してる訳でもない。難しさの中に面白さがある作品。

  • 臨床心理士 いるかくん さん

    3篇から成るアンソロジー。珠玉という名にふさわしいバラエティ豊かなアンソロジー。久生十蘭の「春雪」が圧倒的な出来栄えだが、アルツィバーッシェフの「死」も我々の心を直球で射抜く、驚くべき名品。

  • マッキー さん

    久生十蘭の「春雪」が一番いい。美しい文体と、柚子の日記に書かれた実際の天気とは異なる天気、いわば心の天気模様を記していた場面が印象的だった。

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人物・団体紹介

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久生十蘭

1902(明治35)年、現在の北海道函館市生まれ。本名、阿部正雄。東京の聖学院中学校を経たのち、帰郷して函館毎日新聞社に勤務。28(昭和3)年、新聞社を退社して上京し、岸田國士に師事。パリでの遊学も経て演劇界で活躍する。34(昭和9)年に「新青年」にて「ノンシャラン道中記」の連載を始め、次第に小説の

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