人を育てよ 日本を救う、唯一の処方箋 朝日新書

丹羽宇一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784022736321
ISBN 10 : 4022736321
フォーマット
出版社
発行年月
2015年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
215p;18

内容詳細

失われた20年、人口減少、超高齢社会──。厳しさを増す環境の中で、日本が生き残る唯一の道は教育へ投資して「人」を作ることしかない。基礎学力と倫理観がある中間層が、世界に誇る日本の「安心・安全ブランド」を作り上げてきたのだ。伊藤忠商事前会長・前中国大使が、苦しいときこそ原点に返った人への投資を説く、救国の教育論!

【目次】
序章 五〇年後の世界を見据えて
人口一〇〇億人の世界で出てくる、二つの問題
世界で争奪戦≠ェ起きるタイミング
悲観的に考え、楽観的に行動する
日本の「安心・安全」を担保するものは何か?
少子高齢化社会で「ありのまま」では生き残れない

第一章 家庭でしか教えられないこと
    ──国の礎は親の教育が作る
「アリ」の時代が基礎を作る
お尻を叩け
褒めるときはとことん褒める
子どもに必要な「絶対的恐怖」を感じる存在
叱り方のTPO
おふくろの存在
「名古屋病」が日本中に伝染している?
「時間と空間を越えた対話」は読書でしかできない
手当たり次第に読む
身体に染みついて、簡単には取れない家庭の躾
愛国心を道徳の授業で「評価」する無意味
中国が日本に二〇年遅れている理由
親は「背中」で語れ

第二章 教育「格差」社会
    ──若者に平等にチャンスを与えるには
いつから日本は教育後進国になったのか?
教科書が萎縮している?
学校格差社会
固定した格差は、着実に国力を奪う
目指すは「Equal Opportunity」
「ゆとり」は老人だけでいい
管理された「詰め込み」もいらない
ケニアで出会った忘れられない子ども
大学は無料&学区制にする
若者に蔓延するニヒリズム
「絆」なんてほど遠いのが社会の現実
小学校と老人をコミュニティの中心に

第三章 エリートも中間層も没落
    ──人への投資を怠った企業は滅びる
「持てる者」と「持たざる者」
「ジャパン・ブランド」を支えた中間層
山中教授はもういらない?
中国の技術は優れている、しかし……
フランスが犯した失敗
絶望した弱者の存在がテロを生む
非正規社員を全廃せよ
嫌われることを恐れるな
「仕事は掛け算」が意味すること
適材適所の本当の意味
「自分の頭」にどれだけ投資するか
ナイト・サイエンス
どうすればエリートは育つのか
顔つきに、人間の実力は表れる
「2:6:2」から「2:4:4」へ
儲かっていない企業ほど、人材に投資せよ

四章 教育で作り出す「日本の生きる道」
   ──世界で日本が果たすべき役割
観光と農業が日本の生きる道
農業がもたらす環境破壊の実態
種子革命の功罪と日本の可能性
技術のすそ野とは何か
弱者に寄り添う政治
地域・業種を超えた交流が、中小企業再生の秘訣
トゥキディディスの罠
「最悪」ではなく「最高」の事態を目指せ
「知の衰退」が起きている
相手の立場に立って物事を見る
中国・方正県の日本人墓地
日本で起きている「沈黙の螺旋」
年寄りが発言をするべき理由
知日派の人間が減っている
日中関係は、今こそ原点に返れ
日本にもシリコンバレーをつくれ

【著者紹介】
丹羽宇一郎 : 1939年、愛知県生まれ。伊藤忠商事名誉理事、前中華人民共和国駐箚特命全権大使。62年名古屋大学法学部を卒業、伊藤忠商事入社。98年、社長に就任。99年に約4000億円の不良資産を一括処理しながら翌年度の決算で同社史上最高益(当時)を計上し、世間を瞠目させた。2010年6月から12年12月まで初の民間出身中国大使を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 1.3manen さん

    時事放談で自民党議員よりマトモなことをご指摘されていて、好感を抱いていた。国力とは、人の力の総和である。人を育てない国は、やがて滅びる(表紙見返し)。至言。精神の教育が身体、知識より難しい。家庭教師アリストテレスも心の教育が最も大切と説いたという(3頁)。まさに、精神一到何事か成らざらん。常に謙虚に、無知の知を持ち、人間の浅ましさを心に刻み、死ぬまで努力し続けようと心に期することを提起される(4頁)。御意。著者は将来の人類社会は見通し暗しと考えている(18頁)。

  • ようはん さん

    仕事とかにおいて後進を育てる意識は個人レベルでも持つべきではあると思う。問題は今の日本において将来を担うリーダーを育てる意識はあるのだろうか、また才能ある人材を親ガチャだの学歴だのに拘らずに抜擢できるシステムは作れるのだろうかと思う。

  • Humbaba さん

    いくら一部が突出して成長したとしても、それだけでは全体の底上げにはつながらない。寧ろ、格差が大きくなってしまったことにより全体の力は下がってしまうとも言える。だからこそ、単純に一部を優遇してエリートを育てるのではなくて、全体が向上できるような枠組みを作ることが大切である。

  • まゆまゆ さん

    教育には身体、知識、精神の三種類がある。このうち精神の教育だけが古代から現代までに確立されておらず、それだけ難しいということの裏返し。謙虚に無知の心をもち、堕落しないように努力する必要を期する心を持つことが何よりも大切だが、現在は目先の問題ばかりに目を向けて起こりうる現実からは目を背けている。悲観的に考えて楽観的に行動できる心構えを持たせるための家庭の教育の重要性と高等教育の必要性を説く。大学無料化は賛成かな。

  • taka さん

    中間層の底上げが大事なのはよくわかる。大半は中間層(と思いたい人たち)なわけで、国の原動力になっている。子供を見ていて、子供の時ってまだまだ動物なんだなぁと感じることが多々ある。適切な教育によって人間になっていくんだと考えると疎かにするのはよろしくない。

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