ミネルヴァとマルス 上 昭和の妖怪・岸信介

中路啓太

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041034705
ISBN 10 : 4041034701
フォーマット
出版社
発行年月
2019年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
368p;20

内容詳細

昭和八年(一九三三)。商工省・臨時産業合理局事務官の岸信介は、組織の枠を超えて活躍していた。人当たりがよく、話もうまい。上司にも女にも気に入られる岸は、末は次官や大臣にもなるのではないか、と目されていた。国家運営の根幹は経済であり、列強と対峙していくには武力ではなく経済力が必要だと説く岸は、関東軍が支配する満洲に乗り込み産業発展に邁進、日産コンツェルンの満洲移転という奇手の実現を図る。が、戦争は泥沼化してゆき―。これからの日本を語り合うための歴史ドキュメント小説。

【著者紹介】
中路啓太 : 1968年、東京都生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程を単位取得の上、退学。2006年、『火ノ児の剣』で第1回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し作家デビュー。10年、『己惚れの砦』(文庫化時に『己惚れの記』に改題)で第31回吉川英治文学新人賞の候補に。15年、『もののふ莫迦』で第5回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞。16年、『ロンドン狂瀾』で第7回山田風太郎賞の候補になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サケ太 さん

    濃い。なんて濃い物語なんだ。“昭和の妖怪”とあだ名された岸信介を軸にして戦前、戦中、戦後を描いていく。当時、日本の政治を主導していた人間たちの苦闘。戦争へと転がり込んだ理由。昭和の人物たちが続々と出てくるが、それぞれが個性的で面白い。「マルスではなく、ミネルヴァこそが先頭に立たねばならんのだよ」という信条を抱いて突き進む岸。清廉潔白な人間ではない。しかし、そこにこの男の覚悟とあり方を感じる。先の見えない巣鴨プリズンに送られた彼の行く末が気になる。

  • 雅 さん

    伝記モノは苦手だけど好きな作家なので読んでみた。単に史実を並べるのでは無く、解説が書かれているので状況を掴みやすい。人物像もなかなか魅力的で下巻も楽しみです

  • ホン さん

    岸信介を描いた昭和史であり これまでも近衛文麿、広田弘毅などのそれも読んでるが やはり「ニイタカヤマノボレ1208」に至る開戦決意に最も関心がいく。東条英機については作家により評価にバラツキがあるようだ。この作品もハル・ノートの存在が大きなインパクトになっている。岸信介については細かなところまで詳しく書かれておりその時の背景も踏まえ かなりリアルに伝わってくる。岸については下巻を読んで書こう。

  • 友川サイコー さん

    「平成最後の」読了本。下巻は明日以降。岸信介を主人公として戦前戦後の日本を描く大作!英才との誉れ高き学生時代、自分の作品と豪語する満州時代。下巻は巣鴨プリズン前後から始まる!楽しみだな!しかし、孫が稀代の愚才でありながら、首相に上り詰めこの国を壊滅させることに腐心するとは、さすがの「昭和の妖怪」でも予想出来なかっただろう。

  • ken ken さん

    昭和の妖怪といわれた岸信介の視点から見た昭和史。まるで松岡洋右や東条英機、近衛文麿そこにいるかのような文章描写。面白かったし下巻が楽しみです。

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