娯楽と癒しからみた古代ローマ繁栄史 パンとサーカスの時代

中川良隆

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784306094161
ISBN 10 : 4306094162
フォーマット
出版社
発行年月
2012年02月
日本
追加情報
:
206p 19cm(B6)

内容詳細

古代ローマは巨大な軍事力で、領土を広げた。しかし武力だけで繁栄の持続は困難である。そのため古代ローマでは、水や食糧の安定供給にも頭を絞った。それらの提供がローマの繁栄に大きな効果をもたらしたことは、間違いない。しかしそれだけでは十分ではない。最低限の食べ物と、インフラを利用した「パンとサーカス」の提供が、ローマの繁栄の維持に大きく寄与したのである。「パンとサーカス」のパンとは、主食の小麦のこと。サーカスとは、人々が熱狂した戦車競走のことである。

目次 : 第1章 パンの提供/ 第2章 帝国内の見世物施設の分布/ 第3章 古代ローマの演劇と円形劇場/ 第4章 剣闘士闘技と円形闘技場/ 第5章 戦車競走/ 第6章 模擬海戦/ 第7章 公共浴場/ 第8章 パンとサーカス、そして浴場文化が古代ローマの繁栄を創った

【著者紹介】
中川良隆 : 昭和22年東京生まれ。昭和44年慶應義塾大学工学部機械工学科卒業。昭和46年東京大学大学院工学系研究科土木工学専攻修士課程修了。大成建設株式会社入社。平成15年東洋大学工学部環境建設工学科教授。工学博士、技術士(建設部門)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ようはん さん

    有名なパンとサーカスの言葉はそのままの意味ではなくパンは原料の小麦配給、サーカスは当時は戦車競走の事を指しているのを知る。しかし円形劇場やコロッセウム等の闘技場や浴場といった建築物に施されている様々な工夫には本当に2000年も前に建設された物なのかと驚かされる。模擬海戦や猛獣狩りはスケールが大き過ぎるというか実行する手間と膨大な費用を考えると古代ローマの実力にこれまた驚く事に。

  • かわかみ さん

    あてが外れて残念だが経済史や政治史の本ではない。著者は建築技師の大学教授。ローマが帝国化して版図を広げると市民に兵役が負担となり、大土地所有者の優位や征服地からの安価な農産物流入により農業市民が没落。共和政の外形を維持するための「パンとサーカス」だったのだが、グローバリズムとネット社会化の先にベーシック・インカムが取り沙汰される昨今、ローマ史を振り返る意義があるのではと思ったしだい。ベーシック・インカムと民主政の未来について想像するには材料不足だが、パンとサーカスの実態を知るには優れた書物である。

  • 遊未 さん

    パンとサーカス(闘技場)、そして浴場。なんて贅沢、または現代から見ればそれしかなかった。とりあえず、食糧補助がもらえ、娯楽というより住宅事情から庶民には居場所がなかった。現在の状況から考えてはいけないのがよくわかりました。それで、ローマ庶民の不満が治まり、反乱が抑制できればそちらの方が安上がりということです。 どこに予算をかけるか?ということですね。

  • ミッキーラブ さん

    作者は元々明石海峡大橋の建設に関わった建設家さんでもあり、そういう立場からローマ帝国の様々なインフラを説明した本。

  • Kazuyuki Koishikawa さん

    旅行先を決める足しにしようと読んだ。けっこう行ったな。

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中川良隆

昭和22年生まれ。平成24年東洋大学定年退職。株式会社SPQR代表取締役〜現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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