戦争と平和 ある観察

中井久夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784409340622
ISBN 10 : 440934062X
フォーマット
出版社
発行年月
2022年12月
日本
追加情報
:
278p;19

内容詳細

戦争と震災、そして生きるということ。戦争を二度と起こさないために、自身の戦争体験を語る。加藤陽子(歴史学者)、島田誠(元海文堂書店社長)に加え、新たに海老坂武(フランス文学者)との対談を追加収録。

目次 : 1(戦争と平和 ある観察/ 戦争と個人史/ 私の戦争体験/ 対談 中井家に流れる遺伝子 ×加藤陽子)/ 2(災害を語る/ 災害対応の文化/ 対談 大震災・きのう・きょう 助け合いの記憶は「含み資産」 ×島田誠)/ 3(シンポジウム 生きるということ ×海老坂武)

【著者紹介】
中井久夫 : 1934年奈良県生まれ。2022年逝去。京都大学法学部から医学部に編入後卒業。神戸大学名誉教授。甲南大学名誉教授。公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • keroppi さん

    NHK「100分de名著」で取り上げられていたので読みたくなった。精神科医である著者が、戦争と平和について語る。その洞察力は鋭く、戦争は「過程」であり、平和は「状態」であるという。戦争は語りやすく、分りやすい。「戦記」はあっても「平和記」は無い。だから、平和を維持するのは大変困難なことなのだと。今の世界情勢や日本の動向や世論の変遷を見ながら、まさにここに書かれている通りだと頷いてしまう。しかし、平和は維持しないといけないのだ。平和のための戦争なんてあってはいけないのだ。そう強く感じてしまった。

  • ケイトKATE さん

    残虐で多大な犠牲払う戦争をなぜ人間は起こすのか。なぜ平和を守れないのか。戦争が「過程」であり語りやすい。一方、平和は「状態」であり見えにくい。物語で、平和よりも戦争が題材にされているのは、戦争が語りやすいからである。また、戦争を起こしたい指導者は「安全の脅威」を利用して危機を煽る。平和は維持することにエネルギーが必要であり、時間が経過すると人々は退屈さを覚えてしまう。私は、中井久夫による、人間の心理から戦争と平和を分析したことに心から敬服した。戦争を起こさず平和を守るヒントがこの本にある。

  • きゅう さん

    精神科医である中井久夫(1934-2022)の戦争と平和に関する考察、戦中・戦後を生きた体験、二度の震災からの教訓を語った文章集。戦争の論理は単純明快で語りやすいものである一方、平和は物語として語りにくく退屈ささえあるもので、平和の維持は非常に困難であると分析する。また「安全保障感」を求めた先に戦争があると述べられていて、過去も現在も同じことを繰り返しているのだと思うとやるせない気持ちになってしまう。この本の全てを理解しきれたわけではないけれど、鋭く俯瞰する視点が素晴らしく、今こそ読みたい文章。

  • 門哉 彗遙 さん

    神童がそのままそ晩年までその能力を失うことなく生きた方だとつくづく思った。この本の中の「戦争と平和 ある観察」は何度でも読み返したい。電子書籍ではなく紙の本で買えばよかったと後悔。

  • Yasunori Hosokawa さん

    タイトルのとおり、戦時中の筆者の体験、論説が書かれてはいますが、どちらかというと中井久夫さんその人と家族についての話が中心に編集されてます。自分は中井久夫さんの本はエッセイ集などは買い続けていてほぼ全て持ってますが、こういう自身とその家族について書かれたものは殆ど無かったと記憶しています。同名の本が2015年に出ていて、戦争一般を論じたものはその更に10年前くらいが初出なので、やはり追悼という意味合いで中井久夫その人についての本として出版されたのでしょう。

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