玉磨き

三崎亜記

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344023390
ISBN 10 : 4344023390
フォーマット
出版社
発行年月
2013年02月
日本
追加情報
:
239p;20

内容詳細

集落に伝わる伝統産業「玉磨き」の唯一の担い手である高橋家。通勤用観覧車の企画設計から設置運行までを請け負う只見通観株式会社。「古川姓」の人間の優秀さに牽引されているとされた、古川世代ブーム。不安や不調を呼び起こす「ガミ」を捕える「ガミ追い」の現場。ひたすら一人で部品だけを作り続け、完成形を見ることのない分業体制。水底に沈んだ町で、たった一人、商店街組合を守り続ける男。いつか失われ、忘れられる存在の「わたし」たち。それでも、それぞれの、ささやかな人生の日々は続く。失われるために記録される6つの仕事、6つの人生。

【著者紹介】
三崎亜記 : 1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。2004年「となり町戦争」で第17回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。日常の延長が奇妙に歪む独自の作風で注目される。直木三十五賞、三島由紀夫賞の候補ともなった同作は、映画化もされベストセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 相田うえお さん

    ★★☆☆☆18027 小説のピカソみたいな感じで抽象画の様な雰囲気。いつもの浮世離れ的なネタのオンパレード! @玉磨きというタイトルから、まさかの下ネタか?とも思ったが違った。(当たり前だ)A山手線って環状だし次々と電車が来るんだから思い切って線路上を車両で満たしドーナツ風に繋げてしまったらどうか?Bゆとり世代の人達は本当に円周率3?Cもしインフルエンザウイルスが蝉位の大きさだったら分かりやすいのだが。。D汚い部屋はお部屋ではなく汚部屋というのか。。E島は海に浮かんでいると思っていた小さな頃が懐かしい〜。

  • kishikan さん

    ほう、これまで多くのまち(町、街)ものを書き続けてきた三崎さんが、今回は職業もの(もちろん存在しない仕事)、と思いつつ読み進めると、そこはやはり三崎さん。消えゆく仕事、それも失われるために存在する仕事の物語でした。6つの物語それぞれ風変わりな仕事をルポライターである「私」の取材という形で描かれ、中には三崎さんの既刊本とのリンクもあり、こうした発見も面白い。今回は自治的な見方より社会的な観点が色濃く、時の流れを経た人の記憶、特に価値観に対するアンチテーゼですね。参考文献まで読み終えたらはじめにをもう一度!

  • ちはや@灯れ松明の火 さん

    やがて消えゆくものならば留め置くことに意味などあろうか。磨いて身欠いて、いつか無からしめる為に連綿と受け継がれる伝統工芸。見えぬ存在を追い、死の覚悟をも背負う捕獲技術。生み出すことの意義を問う。その年に生を受け、その姓を有したが故の毀誉褒貶。接点を分かち合いつつ交流を忌避する分担作業。取り戻せぬものほど眩く映る。時は進むものではなく回り続けるものと語る環状鉄道。奪い去られた場所を悼み、風化に抗う組合活動。いつの日か失われる存在でも最初から無かったことにはならない。消失と忘却を重ねて世界は構築されていく。

  • くりきんとん99 さん

    これは一応、連作短編になるのか?ルポライターの書いたルポルタージュという形をとっているこの作品は、すごく三崎さんらしい。ちょっと不思議な、でもちょっと恐怖も感じるパラレルワールド。実際は存在しないモノばかりなのにいろいろ考えさせられてしまう文章はさすが。

  • じゅん兄 さん

    日常的にどこにでもある風景なのに非現実的な世界が広がっている。例えば表題作の「玉磨き」、伝統工芸を受継ぎ守っている職人のルポルタージュだが、石の玉をただひたすら磨いているだけで理由は不明、生産性もない。だがそこには消え逝くもの滅び去るものを慈しむ優しさが溢れている。三崎亜記のこの心地よい違和感に嵌まるとおいそれとは抜けられない。物語として徹底しているのは、6編のルポを書いたルポライターのあとがきや参考文献まで掲載されていること。ありもしない参考文献まで読みたくなってしまう。

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三崎亜記

1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。2004年、『となり町戦争』で第17回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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