禁色 新潮文庫

三島由紀夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101050430
ISBN 10 : 4101050430
フォーマット
出版社
発行年月
2020年10月
日本
追加情報
:
704p;16

内容詳細

「僕は女を愛せないんです」―。完璧な美貌の青年・南悠一がそう告げたとき、老作家・桧俊輔の復讐遊戯が幕を上げた。「悠一の美を使って自分を裏切った女たちを手酷く堕落させるのだ」。一方で悠一はゲイバー「ルドン」の淫靡を身に纏いはじめ、俊輔はとある「愛」の誤算によって次第に人生をも狂わされていく…。『仮面の告白』と並ぶ同性愛小説の極致。

【著者紹介】
三島由紀夫 : 1925‐1970。東京生れ。本名、平岡公威。1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。’49年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。主な著書に、’54年『潮騒』(新潮社文学賞)、’56年『金閣寺』(読売文学賞)、’65年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。’70年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • NICKNAME さん

    自分が今まで読んだ三島作品の中で最も長かった。主人公悠一は女性を愛することのできない非常に容姿端麗なゲイであり、その彼を色々な人々が色々な形で愛するという話。今まで読んだ三島作品の中ではエンディングの衝撃度は抑えられていて、予想外にある意味心地よい。ゲイの世界に関して非常に詳細に描かれているが、著者自身がゲイでないとそれは出来ないと思う。三島の奥さんは否定しているとのことだが三島がゲイであったという事は明らかであると思う。

  • 原玉幸子 さん

    粗40年振りの三島の小説は、「これが自分が若い時分に興奮した三島由紀夫だったのか」と戸惑う作品でした。全ての言動に難しい言い回しはしていますが、性愛そのものや性愛の先に何があるのかも、又言語で表せない何かがあるのかも、彼は語りもせず予感すらも感じさせないのは、昔好んで読んだ作品にあると信じていた、彼の「美への畏怖」とは大きく離れていて、彼の性愛に対するどんな感性が創作の衝動になっているのか……うーん、世界の「切り取り方」が違うんだよなぁ(大岡昇平『武蔵野夫人』の恋愛が時代?)でした。(◎2022年・秋)

  • コージー さん

    ★★★☆☆老作家・檜俊輔が、女性を愛せない美青年・南悠一を利用して、自分を裏切った女性に復習する話。どのようなステータスの高い男性も女性も、悠一の美貌の前に屈し身も心も捧げてしまう。しかし悠一は、人を心から愛することができず、沢山の関係を持つことになる。また、悠一の傀儡師である檜俊輔の計略によって、一般の女性と結婚し子どもも授かる。同性愛の生々しい描写が刺激的ではあるが、「男性」として一般の社会を生きようと苦悩する悠一の姿こそが、この小説の見所である。幸せとは、世間が認める綺麗な型の中にあるのだろうか。

  • 十川×三(とがわばつぞう) さん

    面白い。異性を愛せない絶世の美青年主人公を、過去邪険にしてきた女性の元に送り込み復讐を図る老作家の物語。設定から秀逸。三島美文を堪能。▼男色家が集まる店、外国人の集まるGayParty、自分では到底想像の及ばない異世界を楽しめた。▼難しい言葉はネットで調べノートに記録。▼アメトーーク読書芸人、ゾフィー上田氏の紹介で読んだ。

  • nami さん

    比類なき文章の美しさは勿論のこと、恐ろしい世界を開いてしまった...というような衝撃、他人には到底理解し得ない感情の仔細な表現が詰まっていて、読み終わった後には些かの倦怠感が残る。何と言ったらいいかわからない。一言で纏めるなら、これが率直な感想だ。全体的に汚濁と醜悪で満ちているが、その中でこそ美しい感情が煌めいて見える。俊輔と契約するか否か、悠一にとってはどちらが幸福だったのかと考えさせられる。「どちらが幸福だったか」ではなく、「どちらがマシだったか」と言った方が正しいかもしれない。

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三島由紀夫

1925年、東京生まれ。本名、平岡公威(きみたけ)。16歳で「花ざかり」を発表し、天稟を注目される。1947年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務した後、執筆生活に入る。1949年、『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。主な著書に、1954年『潮騒』(新潮社文学賞)、1956年『金閣寺』(読売文

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