日本軍と日本兵 米軍報告書は語る 講談社現代新書

一ノ瀬俊也

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062882439
ISBN 10 : 4062882434
フォーマット
出版社
発行年月
2014年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
272p;18

内容詳細

太平洋戦争時、米軍は日本軍を、日本人をどう見ていたか。兵士の士気、生活様式から、組織論、戦術まで、日本軍の実像を捉え直す一冊

【著者紹介】
一ノ瀬俊也著 : 1971年福岡県生まれ。九州大学文学部史学科卒業、同大学大学院比較社会文化研究科博士課程中退。博士(比較社会文化)。現在、埼玉大学教養学部准教授。専攻は日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • mitei さん

    アメリカ軍が日本兵の分析を行った一冊。今の日本人にも思い当たることが多くドキッとする。おそらく今の日本人も万歳突撃を敢行しそうな気配を感じた。戦後もアメリカには日本との交渉事などでこのような分析が生きているような気がする。

  • えちぜんや よーた さん

    「物資な豊富な米軍」VS「欠乏気味の日本軍」という図式で考えられがちの太平洋戦争。しかし意外と米軍も日本軍のミリメシ(戦闘糧食)を狙っていた。戦略的には豊富でも、戦術的には不足することがあったとのこと。またいかにメシの量そのものがたくさんあっても、戦地ではメニューがワンパターンになりがち。兵士が飽きないように、日本兵のカニ缶・サケ缶・マグロ缶などが、米軍のターゲットになっていたらしい。

  • AICHAN さん

    図書館本。米軍報告書には日本軍の戦い方や日本兵の質について克明に記されている。それをもとにかつての日本陸軍とはどういう組織だったのか、日本兵とはどんな兵隊だったのかを追う。日本陸軍では暴力による服従を強いる伝統があった。日本兵は集団になると狂気じみて一糸乱れず挑んでくるが、将校がいなくなると蜘蛛の子を散らすようにバラバラになる。また将校がやられ自分で判断しなければならなくなると日本兵はパニックになる…。これらの組織、兵隊の様子は、敗戦から70年以上経った今でも日本人に見られる習性だと感じた。

  • skunk_c さん

    アメリカ軍が将校や下士官に配布していた月刊情報誌にある日本軍や日本兵の戦い方の分析を通して、「向こう側」から日本軍を評価しようとした書。著者は敵国による文章の分割り引く必要を注意喚起しているが、その冷静な分析にまず驚く。「どうせアメリカ兵なんか精神的に弱い」といった日本軍の士気の鼓舞とは正反対で、きちんと敵を評価し、対応しようとする姿勢をみると、やはりこれは勝てないと思ってしまう。ただ、日本軍がバンザイ突撃と玉砕一辺倒でないことを解き明かしており、レッテル貼りでない評価の重要性を感じさせる良書だ。

  • ロッキーのパパ さん

    旧日本軍に関する本はかなり読んできたけど、多くは戦略以上を扱った物だった。そのため、一般兵士に関しては、優れた兵士だったとする右派の主張と、国家/軍の犠牲者とする左派の主張ぐらいしか見てこなかった。米軍から観た日本兵士というこの本の視点は新鮮だった。ただ、この本の元になった報告書は米軍が兵士に対して日本兵に対する恐怖心を薄れさせるという目的で書かれている。そのため、この本も日本兵の一面を見せているに過ぎないんだな。もっと他の視点、例えば占領下の人たちが観た日本兵とかも読んでみたい。

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