戦争と平和 4 岩波文庫

レフ・トルストイ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003261842
ISBN 10 : 4003261844
フォーマット
出版社
発行年月
2006年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,541,17p

内容詳細

不吉な彗星の年。軍務に戻ったアンドレイは父と妹に敵接近を急報するが、退避目前に老公爵は死去、マリアは領地農民の反抗に遭う。戦争の本質を探ろうとピエールはボロジノへ発つ。いまや貴族も農民もなく、全ロシアの危機が始まろうとしていた。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ひろき@巨人の肩 さん

    「ナポレオン軍のロシア侵攻」を題材に、トルストイの語る歴史哲学が非常に面白い。歴史とは、時々の社会に生きた全ての人間が紡いだ筋書きのない群像劇である。ヒエラルキーの頂点に近づくほど、上位者の取りうる戦略の自由度は制限され、意思決定にかかる責任だけが膨張する。特に生存本能が支配する戦争においては、統治者ができることは、戦争開始前の敗戦まで想定した戦略策定と士気の醸成のみ。これまでの3巻が壮大な前振りとなり、本巻にてナポレオンや主人公たちが戦争に運命を左右される姿を見て、この事実がヒシヒシと伝わった。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    繰り返す戦争の歴史とその愚かさを見せつけられる巻。コラムで「トルストイの反戦思想は一部しか書かれていない」というのを読んだ時、オリジナルはもっと長いのかと驚きました。自分の都合の悪い事はアレクサンドル一世のせいにし、馬ごと、川に入って多くの兵士を溺れ死にさせたのに自分の威信を知らしめて満足げなナポレオンに「馬鹿なのか?」と正直、思った。そしてアンドレイの「戦争で一番、犠牲になる者は誰か」という弁舌が熱い。一方、自分の心の醜さを見出したマリアはニコライに助けられ、二人は急接近。えっ、ソーニャはどうなるの!?

  • ベイス さん

    いよいよロシア軍とナポレオン軍が激突。さまざまな人間模様はありつつ、戦争の状況説明と攻防にページが割かれる。両軍の行動の目的と、もたらされた結果とのあまりにも大きな乖離を、トルストイは鋭く指摘する。戦記風に走りがちなトルストイを、小説が損なわれるとして夫人らが押し止めたエピソードも紹介されている。正しい忠告だと思う笑。物語の進行はやや停滞。

  • ケイ さん

    徐々に東に向かうナポレオン軍。ポーランドがロシア侵攻を歓喜をもって歓迎している印象。戦線の東への拡大により、マリアらもモスクワへ逃げざるをおえなくなるが、彼女の寛大な気持ちと農民たちとのズレが痛々しい。4巻のクライマックス、ボルジノの戦いは、「ナポレオンが劣勢になるきっかけであり、それは両国の皇帝の手から離れて何かの遠心力で避け得なかった」ようにトルストイは書いているが、これは彼の史観だろうか。マリアがフランス女に常に同情的なのにナターシャには非常に意地悪だっったあたり、どうも好きになれない。

  • 翔亀 さん

    第3部第1-2篇。後半戦に入り歴史小説、いや歴史書の様相になる。ナポレオンのモスクワ侵攻というロシア史における最大の危機における、ロシアの支配者層、貴族、農民、兵士の思想と行動、一大絵巻が展開する。モスクワ手前の最後の砦ポロジノの大激戦。図解入りで戦術の解説までされるが、戦線を動かしているのはナポレオンでもアレキサンドル一世でもない。総司令官のクトゥーゾフでさえでもない。では誰が動かしたのか。人間の意思の総和だ。それを歴史の運命論としてでなく、ピエールのアンドレイのマリアのニコライの"生"として描き切る。

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