リンド・ケンドル・ウォード

人物・団体ページへ

狂人の太鼓 リンド・ウォード 木版画による小説

リンド・ケンドル・ウォード

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784336044556
ISBN 10 : 4336044554
フォーマット
出版社
発行年月
2002年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
21cm,1冊

内容詳細

奴隷商人がアフリカから持ち帰った太鼓は何をもたらしたのか。書物に埋もれた学究生活を送る男とその家族を次々に見舞う恐るべき死と災厄。120点のグロテスクな想像力にあふれた木版画で綴る“文字のない物語”。

【著者紹介】
リンド・ウォード : アメリカの画家・版画家。1905年、シカゴに生まれる。コロンビア大学を卒業後、ドイツへ渡り、グラフィックの技法を学び帰国。『誰がために鐘は鳴る』『レ・ミゼラブル』『フランケンシュタイン』など、限定本の挿絵を制作する一方、『神の僕』(1929)や『狂人の太鼓』(1930)など、木版画のみでストーリーを構成する「文字のない小説」を発表。大きな反響を呼び、アメリカにおける木版画の主導的作家となる。1985年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
この本に出会ったとき、私は管理職という職...

投稿日:2009/12/22 (火)

この本に出会ったとき、私は管理職という職業をしていました。その意味もわからずに。今でも思い出すのは、自分が「なまいきになっちゃってるかなぁ〜」と感じた時に、本書「狂人の太鼓」には沢山、助けられたこと。強烈な版画、文字がない本。何時でも自分の潜在意識を、諸行無常に試せる本。「人間って怖い、恐い、強い」

salamat さん | 埼玉県 | 不明

0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    絵だけで展開される不気味な話。太鼓で遊んでいた子供が原住民族を殺害し、太鼓を手に入れた父親に叩かれたことにより、書物(学問)に没頭していく。労働、恋愛、神にも目を背け続けた男に対し、周囲は悍ましくも遣る瀬無い死と不幸に見舞われていく。学問にのみ没頭して周りを見ようとしない夫や父を軽蔑し、去ろうとする妻と娘たちも男が結んだ因果の手から逃れられなかった。時々、目に暗い線が入って絶望的な顔をする場面が怖い。そして笛吹き男は男の父親が売り飛ばした奴隷の祖先ではないかと考えると最後のページが無性に怖くなってしまう。

  • ☆よいこ さん

    文字のない版画だけで構成された物語。奴隷商人の父親がアフリカから持ち帰った太鼓。太鼓の呪いか、災厄と不幸に襲われる家族の物語。▽表紙から絵本かと思ってたら、意外に厚みのある単行本だった。120枚の版画でストーリーが進む。説明、解説は無し。図書館で借りた本だったが、「リンド・ウォードの最高傑作」と題する牧眞司の解説ブックレットを添付してあり、よかった。コレがなかったら理解ができなかったかも。

  • キジネコ さん

    120枚の木版画、文字のない絵本、読者は目を凝らして線描の紙面を見つめ遠くから聞こえるリンド・ウオードの声に そっと耳をすます。解釈は観る者の想像力に委ねられ、白と黒のグロテスクな絵が語る3代の宿縁の物語が始まる。奴隷商人が人狩りと略奪によって築いた富、その栄華は重い宿命を孕んでいた事に誰も気づかない。力による秩序の破壊、奪い取った祭器、太鼓の呪いを子と孫の代に渡って償わされる試練の日々。腐臭を放つ信仰、麗しき社会主義の敗北、学究と文化の無力化、資本主義の横暴・・終幕の時、狂人は安堵の笑みを浮かべる。 

  • Roy さん

    ★★★★+ もしこういう形の本が、読み手の心の鏡であるのなら、僕の心はとんでもない悪意で満ち溢れている。登場人物は他者を殺す、嵌める、蔑む、妬む。あえて台詞をつけるとしたら、ほとんどの絵「殺しちゃおっかなー」で賄えるのだ。とても怖い本、とてもおぞましい自分。で、時折挿まれる、笑ゥせぇるすまん喪黒福造のような「ドーン!!!」。これには鎮魂歌が良く合い「もっともっと殺しちゃおっかなー」って言いたくなってしまう。なんてことだ、、、

  • KI さん

    狂気は感染する。そして、蔓延する。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品