ライオネル・トリリング

人物・団体ページへ

〈誠実〉と〈ほんもの〉 近代自我の確立と崩壊

ライオネル・トリリング

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784588002687
ISBN 10 : 4588002686
フォーマット
出版社
発行年月
1989年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20X14

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • てれまこし さん

    二十世紀前半に小説の終焉という言説が現われた背景には、自我という考えの没落があった。近代小説は自我が己を発見する物語であったから、この自我に疑問符がついて小説が書けなくなった。しかも小説自体がこの自我の抹殺を率先して実行した面がある。なんとなれば、誠実たるべき自我だと思っていたものが実はほんものの自我でないことが明らかとなった。人は根底まで社会に貫通されてる。ほんものの自我は探さないと見つからない。偽りの自我を破壊しないとならなかった。だが、玉ねぎみたいにいくら皮をむいても核となるものは見つからなかった。

  • きつね さん

    良書。ルソー、ゲーテ、フロイト…諸テクストを横断し、近代文学が〈誠実〉な〈ほんもの〉の自我を問題化することで展開してきたと示唆。やや論旨が追いにくく、結論は付されていない。〈誠実〉に〈ほんもの〉の自己を語るとは日本近代文学において長らく信奉された観念でもあり、訳者あとがきに触れられる江藤淳のフォニイ論争当時ですら、その文脈の中にある。今日、著者の批判する狂気=個性説のなんと陳腐化したことか。病める芸術家を論じれば、お手軽に人間の真実を覗き込めるのだー〈誠実なほんものの自我〉幻想を投影するスクリーンとして。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品