SACD

交響曲第7番『夜の歌』 インバル&チェコ・フィル(2SACD)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
EXCL00077
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド

商品説明

マーラー交響曲第7番『夜の歌』
インバル&チェコ・フィル
ハイブリッドSACD


2011年3月に発売されたチェコ・フィルとの交響曲第5番では見事な成果を示したインバルが、今度はその翌月に演奏された交響曲第7番をリリース。同じ5楽章形式の器楽交響曲ながら、表現手法の大きく異なる作品の魅力を巧みに引き出すインバルの手腕はここでも健在。金管を左右に振り分けた楽器配置が立体感豊かなサウンドに結実しています。

【進化する巨匠】
常に進化し続ける巨匠インバル。すでにマーラー指揮者としての周知の名声を獲得しながらも、その進化の歩を決してゆるめることはなく、常に新しいアイディアやアプローチを打ち出してくる刺激的なマエストロです。「マーラーは生きた音楽」であるとして、インバルは、指揮者自身の変化、そしてオーケストラの国民性、演奏の場所、時期、聴衆、様々な要因によって、マーラー音楽の持つ深いメッセージは変化し、時代を投影すると語りました。

【中欧のマーラー】
この交響曲第7番は、プラハにおいてマーラー自らがチェコ・フィルを指揮して初演を行い、チェコ・フィルにとっても、プラハにとっても深い縁を持つ作品です。 「中欧での本物のマーラーを、自分の最高の理想のものとしたかった」とインバルが語るように、この第7交響曲には、マーラー指揮者であるインバルと、マーラー演奏に確固たる伝統を持つチェコ・フィルの気概と誇りとが最も理想的な形で結集している、決して聴き逃せない好録音となっています。

【チェコ・フィルの名技】
冒頭のテナー・ホルンから、しびれるようなニュアンスに溢れ、その後もリズムは明晰さを決して失わず、それぞれの楽器のあらゆるフレーズに克明な意味を与えられながら進みます。弦楽器も管楽器も肉厚なサウンドで歌い語るため、強奏であっても、弱奏であっても、作品の持つ情報量が圧倒的な実在感をもっています。一楽章緩除部分の深遠な美しさは特筆に値し、楽章後半の総奏も圧巻の一言です。全楽章を通し、マーラーの記した一音一音を確実に適切な色と濃さとこだわりで埋めていきます。奇をてらったアプローチは一切なく、しかし、デュナーミク、アゴーギグの変化を絶妙に効果的に使い、さすがマーラーを熟知した巨匠のストロークをこれでもかと示します。そして、凄絶なフィナーレ…!

【名門ホールでの優秀録音】
名門ドヴォルザーク・ホールを知り尽くしたEXTONスタッフ陣による録音で、特殊楽器も含むこの謎めいた交響曲を彩る多彩な楽器のサウンドを絶妙なバランスで仕上げています。(EXTON)

【収録情報】
マーラー:交響曲第7番ホ短調『夜の歌』

 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
 エリアフ・インバル(指揮)

 録音時期:2011年2月24、25日
 録音場所:プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール
 録音方式:DSDレコーディング
 SACD Hybrid
 2ch HQ (CD STEREO/ SACD STEREO)

内容詳細

スケール感豊かであり、録音も最優秀、オーケストラの瑞々しく艶やかな音色もたっぷりと味わえ、まさに音の悦楽。この曲はどうにも苦手という人にもぜひ聴いてほしい。マーラー・イヤーには間に合わなかったが、しばらくは王座に君臨しそうな名盤の登場である。(白)(CDジャーナル データベースより)

総合評価

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非の付け所のない名演とはこのような演奏を...

投稿日:2014/06/13 (金)

非の付け所のない名演とはこのような演奏を言うのだろう。とにかく安心して聴けるのだ。ただ、この演奏の後、アバド/ベルリンpoのCDを続けて聴いたら「やぱ自分はアバド盤のほうが好き」という感想を持った。インバル盤に難癖つけるとすれば、”水清ければ魚住まず”的な面白さには欠けることだと思う。この場合、水の「濁り」とは個性であり、例え曲がつまらなくても、その「濁り」を鑑賞することで満足が得られるという 唯一無比のクセである。個人的にはこの曲=夜の歌 は、やはり終楽章があまり好きになれないのだが、そのような場合でもアバドの「個性」には耳が惹きつけられ、退屈はしなかった。その点 インバル盤では、終楽章になると急に(=曲がつまらなくなると急に)演奏自身も吸引力がなくなってしまった。

エーテルの風 さん | 長野県 | 不明

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これはまことに充実した立派な演奏。「名演...

投稿日:2013/12/13 (金)

これはまことに充実した立派な演奏。「名演」とかいうような一語で表現しうるものではないですな。ミクロからマクロまで、とにかく指揮者の意思が行きわたっていて、表情に「意味」が感じられる。テンポの緩急も音量の増減も、一切の踏み外しや思いつきはなく、確固たる姿勢。かつてはとっつきにくかったこの交響曲(演奏者も聴き手も)、いまやこうした見事な演奏を存分に味わえる時代となりました。この演奏の成功には、やはりチェコフィルの力が大きな意味を持っております。しっかりと練り上げられたアンサンブルと、特に木管に顕著な音色の魅力など、このオーケストラの良さが活かされております。聴き終えて大いに満足。但し、たとえばさらなる耽美やラストの豪快な開放を求めることもできましょうが、これはこれ、インバルさんの現在の高い境地をわれわれ聴き手もきちんと受け止めることとしましょう。録音は超優秀。弱音も強音もしっかり捉えられていることはもちろん、奥行きのある立体感が感じられるところが実に見事。すばらしいお仕事です。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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「マーラー指揮者」とは、どんな指揮者のこ...

投稿日:2012/02/11 (土)

「マーラー指揮者」とは、どんな指揮者のことをいうのだろうか。いろいろな考え方があるだろうが、私は、中期の5,6,7番を完全に自家薬籠中のものとして演奏できるか否かが最も重要な基準と考えている。というのも、この中期の3曲こそ、マーラーをマーラーたらしめているものだからである。言い換えれば、中期の3曲こそ、マーラーを他の作曲家と画然と異なる唯一無二の作曲家たらしめているということである。そのことを本当に理解できているかどうかこそ、マーラー指揮者がどうかの基準である。そして特に中期の3曲に対する理解の深さにおいて、インバルはまさに他の追随を許さない。それでは中期の3曲の特徴とは何か。4番までのマーラーにおいては、音楽(交響曲)は、自己の人生経験に基づいて認識した世界観や思想を表現する手段という位置づけであったが(ヘーゲル流に言えば即自的存在)、マーラーが作曲家、音楽家としての地位を確立した中期以降、マーラーにとって音楽(交響曲)は、人生や世界を記述する手段としてそれらと別のものではなく、人生と世界そのものとなった(ヘーゲル流にいえば対自的存在)。敢えて大胆に言い換えれば、マーラーという人間の人格とそれが認識する世界そのものが交響曲になったと言ってもいいだろう。従って中期の3曲は、それぞれに完結した、マーラーの人格と世界との関わりであるということができるだろう。それでは7番はどのようなマーラーの人格と世界との関りに対応するのであろうか。以前そのようなことを論じた人がいるかどうか分からないし、それが正しいかどうかも分からないが、私はその昔インバル・FRSOの録音でこの曲を初めて聴いて以来、聴くたびに、消費文明の象徴としての都市が持つ闇の深さや夢やギラギラとした輝きといったものを思い起こさずにはいられないのである。あるいは、都市に生きる近代人(としてのマーラー)の人格が有する反自然性がテーマなのではないだろうか。特に議論の多い終楽章は、音楽をはじめとするあらゆる芸術さえも消費の対象になってしまう都市の文明が放つあだ花のような輝きと言えないだろうか。マーラーはそれを予見していたかのようである。さて、今回のチェコフィルとの新録であるが、5番と同様に、FRSOとの録音にあった狂おしいまでの完璧さの追求は、ここでは見られない。むしろ、より自由になった表現と、多彩な音色が支配的である。それによって都市(にこだわる必要もないのだが)の夜のナマナマしい不気味さが、よりストレートに伝わってくる。本当は、この演奏のどこがどういう風にいいのか、説明するのがこういうレビューの役割なのだと思うが、そもそもインバルのマーラーは、そういった枝葉末節をアピールするのではなくて、上記のような曲や作曲家の本質にストレートに向き合わせてくれるところが何よりも素晴らしいのだ。だから敢えてここのテンポがどう、あそこの表現がどう、ということを論ずる気は起こらない。特にこの7番の場合、FRSOとの録音も、その昔聞いたベルリン放送響との実演も、この演奏も、説得力において本当に他の追随を許さない。

norry さん | 東京都 | 不明

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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