ポール・オースター

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リヴァイアサン 新潮文庫

ポール・オースター

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102451076
ISBN 10 : 4102451072
フォーマット
出版社
発行年月
2002年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,413p

内容詳細

一人の男が道端で爆死した。製作中の爆弾が暴発し、死体は15mの範囲に散らばっていた。男が、米各地の自由の女神像を狙い続けた自由の怪人であることに、私は気付いた。FBIより先だった。実は彼とは随分以前にある朗読会で知り合い、一時はとても親密だった。彼はいったい何に絶望し、なぜテロリストになったのか。彼が追い続けた怪物リヴァイアサンとは。謎が少しずつ明かされる。

【著者紹介】
ポール・オースター : 1947年生れ。コロンビア大学卒業後、数年間各国を放浪する。’70年代は主として詩や評論や翻訳に創作意欲を注いできたが、’85年から’86年にかけて、『シティ・オヴ・グラス』『幽霊たち』『鍵のかかった部屋』の、いわゆる「ニューヨーク三部作」を発表し、一躍現代アメリカ文学の旗手として脚光を浴びた

柴田元幸 : 1954年、東京生れ。東京大学文学部助教授。『生半可な学者』で講談社エッセイ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    作中には、この物語の語り手であり、これを書いている作家ピーターと、彼の親友サックスが主要な人物として描かれるが、この二人はさまざまな意味において対照的である。私がサックスの爆死を知ったところから物語が始まるが、それは物語全体の構造を提示してもいる。思索し、物語を書く私と、行動の人サックス。基本的には定住の存在である私と、全米を放浪するサックス。私によって語られるサックスには、存在の確かさと不確かさの両方が混在し、またアイデンティティのよりどころも希薄である。私の「書く」営為だけが確かなものとしてあるのだ。

  • 市太郎 さん

    一人の男が爆死したところから物語は始まる。語り手はその男の友人で、二人が出会った場面から何故爆死に至ったのか謎を徐々に解き明かしていく。ミステリー的な形式(あくまで形式で本質は全く違う)なのでネタバレになってしまうし感想がなかなか難しいのであるが、このサックスという男の人生をどう捉えるか。この物語は爆死したサックスだけでなく周りの登場人物たちの人生も複雑に絡み合う濃厚な人間模様で、その中身は何ともオースター的だ。個人的には・・・言葉にするのが難しい感覚が残ったのだが。幾筋もの人生はどれも本物に成り得る。

  • 南雲吾朗 さん

    今回で3回目の再読。物語は爆死したサックスがどういう人物だったかどういう経緯で爆死に至ったかをピーターが語るという方向で展開されるが、それだけの物語ではない。彼を囲む個性豊かな人々の描写が見事である。プロジェクトを施行し続ける芸術家マリア・ターナー。どうしようもない性格だが凄い美女であるリリアン・スターン。物語の中心に位置するベンジャミン・サックス。その妻ファニー。良くも悪くも非常に個性的な登場人物たちが織り成す混沌としたドラマ。読む度に登場人物達の個性の輝きに魅了されてしまう。 何回も読みたい本である。

  • サンタマリア さん

    まずキャラクターがいい。彼らの輪郭が、特徴的な部分と普遍的な部分あるいは定数と変数によって、彫り分けられている。その手際、迫力、息遣い。特にマリアが好き。いずれ彼女に会うためだけに再読するだろう。また、NY3部作に似たような印象も受けた。『読者が私の本を手にとっている限り、私の書いた言葉だけが彼らにとって唯一の現実なんです。』『本を書いていると、どこかある時点で、本が実人生を乗っとりはじめる。』

  • えりか さん

    誰かのことを語るということは自分のことを語るということ。もしかしたらそれは自分を傷つけ血を流すことかもしれない。それでも語らねばならないと思える誰かに出会ったことはあるだろうか。サックス(と私)を取り巻く女達との偶然の出会いや出来事が奇妙に絡まり導かれるように、サックスは「人生の答え」を見つけた。それは彼にとって救いだったのだろうか。私にはあまりに残酷なように思われてならない。最後に明かされる、サックスの残したメッセージに本当は助けを求めているような孤独で悲痛な叫びが聞こえてくるようで苦しくなった。

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