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ム-ン・パレス

Paul Auster

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784102451045
ISBN 10 : 4102451048
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人類がはじめて月を歩いた夏だった。父を知らず、母とも死別した僕は、唯一の血縁だった伯父を失う。彼は僕と世界を結ぶ絆だった。僕は絶望のあまり、人生を放棄しはじめた。やがて生活費も尽き、餓死寸前のところを友人に救われた。体力が回復すると、僕は奇妙な仕事を見つけた。その依頼を遂行するうちに、偶然にも僕は自らの家系の謎にたどりついた…。深い余韻が胸に残る絶品の青春小説。

【著者紹介】
ポール・オースター : 1947年生れ。コロンビア大学卒業後、数年間各国を放浪する。’70年代は主として詩や評論、翻訳に創作意欲を注いできたが、’85年から’86年にかけて、『ガラスの街』『幽霊たち』『鍵のかかった部屋』の、いわゆる「ニューヨーク三部作」を発表し、一躍現代アメリカ文学の旗手として脚光を浴びた

柴田元幸 : 1954年、東京生れ。東京大学教授。アメリカ文学専攻。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞受賞。『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞受賞。アメリカ現代作家を精力的に翻訳するほか、著書も多数。文芸誌「モンキービジネス」の責任編集を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    「龍女(ドラゴン・レディ)よ」「あなたをつかまえに来たのよ」―登場場面こそ多くはないが、キティ・ウーの存在はこの物語に独特のキラメキを与えている。彼女こそが、ムーン・パレスそのものだったのではないかと思わせるくらいに。さて、本編の主な舞台はニューヨークだが、この作品はけっして都市の文学ではない。かつてエフィングが、そして物語の終盤ではマーコ(僕)が彷徨ったユタをはじめとしたアメリカの広大さこそが、この小説の基底にある。そうした空間的にも、また時間的にも壮大な孤独の物語を読了して、なんだか茫然自失の思いだ。

  • はっせー

    初めて詠んだアメリカ文学であったがとても面白く読むことが出来た! 主人公はコロンビア大学に通う男子学生である。父親を知らず母親も亡くしてしまって伯父さんのもとで暮らすことになる。その伯父さんとのエピソードがとても素敵で、伯父さんは変わった人だけど主人公のことを本当の息子のように可愛がっているのが分かる。主人公が不器用な生き方をするが、そこで助けてくれる人との縁が自分の過去に繋がることが分かる。偶然なのか必然なのか。アメリカ文学があまり触れてきてない分野なのでこれからもっと読みたいと思った!

  • fukumasagami

    それは人類がはじめて月を歩いた夏だった。そのころ僕はまだひどく若かったが、未来というものが自分にあるとは思えなかった。僕は危険な生き方をしてみたかった。とことん行けるところまで自分を追いつめていって、行きついた先で何が起きるか見てみたかった。結果的に、僕は破滅の一歩手前まで行った。持ち金は少しずつゼロに近づいていった。アパートも追い出され、路頭で暮らすことになった。もしキティ・ウーと言う名の女の子がいなかったら、たぶん僕は餓死していただろう。

  • buchipanda3

    「それは人類がはじめて月を歩いた夏だった」。前から読みたいと思っていた作品。冒頭から最後まで、止めどなく流れてくる語り手の思いの丈が込められた言葉にひたすら絡め取られているような感覚を持った。そして結構な苦みのある臆病で傲慢な青春譚なのだが、何かを踏み越えた起点感が読後にあった。その妄想に満ちた世界はむしろ人生の確かなものを曝け出しているかのよう。オースター曰くこれはコメディだそうで、そう確かに人生はコメディであり、その滑稽さを味わい尽くすのも一興。狂える雇用主の指示で月光の絵を鑑賞した場面が印象に残る。

  • Willie the Wildcat

    Fortune Cookieの暗示。”時間軸”で言えば、トマス翁、ソロモン、そして主人公。辿り着いた湖で気付く「月」。二段階の喪失、喪失したのはモノではなくヒトの「心」。過去を知ることで喪失した現在。その喪失が新たな喪失に導く過去と現在。頭に浮かぶ、"What goes around comes around."。徹頭徹尾モノではなくヒト、「心」。トマス翁の足の怪我の件も同様の視点という感。訳者あとがきで知る著者の本著の位置づけも、文字通りではなくヒトの持つ様々な矛盾を皮肉っているのかなという気がした。

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