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Sym, 9, : Heras-casado / Freiburg Baroque O Etc +choral Fantasy: Bezuidenhout(Fp)

Beethoven (1770-1827)

User Review :5.0
(4)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
KKC6234
Number of Discs
:
2
Format
:
CD

Product Description


日本語解説付き
ハルモニアムンディのベートーヴェン・シリーズ
エラス=カサドによる第九の登場!
ベズイデンホウト参加の『合唱幻想曲』も収録


2020年ベートーヴェン・イヤーにあわせてハルモニアムンディが展開しているベートーヴェン・シリーズ、第九の登場。指揮は近年充実著しいパブロ・エラス=カサド、管弦楽はフライブルク・バロック・オーケストラ。ソリスト陣も第一線で活躍する顔ぶれです。合唱は2011年設立で既に世界を席巻している団体、チューリッヒ・ジング・アカデミー。期待が高まるというもの。
 『第九』は、冒頭からストレートに一気呵成にたたみかけ、刻み込んでくる、パワーに満ちた演奏。これまでに様々な歴史的名演が存在する、特殊ともいえる作品のひとつですが、エラス=カサドは今まさにこの作品が書かれたかのように、新鮮に、大胆にストレートに譜面を響かせています。演奏時間は61分13秒(I.13:35、II.13:32、III.12:07、IV.21:59)。エネルギッシュでありながら、颯爽とした演奏に、今あらためての真の第九像を観る感すらあります。
 終楽章冒頭もまさに「プレスト」。しかしすべてのテンポ設定は楽譜に書かれたもので、ここでも不自然さやぎこちなさはまったくありません。エラス=カサドが、これまでの慣習にとらわれることなく、まっさらな目で緻密に譜面の検証を重ねたうえでの大胆な演奏となっております。「歓喜の歌」と重なる管弦楽も実にぴちぴちと喜びに満ちており、見事です。管弦楽、ソリスト、合唱すべてが輝かしく混然一体となって炸裂した、実に新鮮なパワーに満ちた、鮮烈な第九の登場といえましょう。
 合唱幻想曲も、ベズイデンホウトのソロの迫真の説得力と迫力に思わず聴き入ってしまいます。器楽とのアンサンブルも絶妙。ふとした表情の変化や、影から光への移行などを、ベズイデンホウトもエラス=カサドの歌に満ちた統率が光る管弦楽ももらさずとらえており、ベートーヴェンの筆に込められた創造性が響き渡ります。ベズイデンホウトはこの作品について、「1808年のベートーヴェン自身がピアノ独奏を担当した演奏会は彼にとって大いなる心の傷だったろう。それは既にかなり進行していた難聴の中での、ある種の白鳥の歌としてこの演奏会に臨んでいたはず。その演奏会では冒頭部分は即興で演奏されたが、おそらくこれはベートーヴェンがプロのヴィルトゥオーゾ演奏家として演奏したごく最後の記録であろう。ベートーヴェンは聴衆に『これはヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしての最後の証言となるだろう。これからはあなた方に純粋に音楽を提供していくことになる』と伝えている。」と述べていますが、まさにこの演奏は、天才ベズイデンホウトの、過去の偉大なる天才ピアニストでもあったベートーヴェンへの敬意に満ちたオマージュであり、同時に腕前の勝負を挑む挑戦状ともいえるような、意欲的な演奏だといえるでしょう。ベズイデンホウトがさらなる飛躍と深化を遂げ、持ち前の音楽性に加え、力強さも増してきていることを感じる力演です。ブックレットには、ハルモニアムンディ社長のクリスティアン・ジラルダン氏による、「歓喜の歌」についての興味深い考察も掲載されております。注目盤です!(輸入元情報)


【収録情報】
ベートーヴェン:
1. 交響曲第9番ニ短調 op.125『合唱』
2. 合唱幻想曲 ハ短調 op.80


 クリスティアン・ベズイデンホウト(フォルテピアノ:2)
 クリスティアーネ・カルク(ソプラノ)
 ゾフィー・ハルムセン(アルト)
 ヴェルナー・ギューラ(テノール)
 フロリアン・ベッシュ(バス)
 チューリッヒ・ジング・アカデミー
 フライブルク・バロック・オーケストラ
 パブロ・エラス=カサド(指揮)

 録音時期:2019年11月
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

 輸入盤国内仕様(日本語帯・解説・歌詞訳付)


Track List   

Disc   1

  • 01. 交響曲第9番 ニ短調 作品125 第1楽章:アレグロ・マ・ノン・トロッポ・ウン・ポコ・マエストーソ
  • 02. 交響曲第9番 ニ短調 作品125 第2楽章:モルト・ヴィヴァーチェ
  • 03. 交響曲第9番 ニ短調 作品125 第3楽章:アダージョ・モルト・エ・カンタービレ
  • 04. 交響曲第9番 ニ短調 作品125 第4楽章:フィナーレ.プレスト

Disc   2

  • 01. ピアノ、合唱、管弦楽のための幻想曲 ハ短調 作品80 『合唱幻想曲』 アダージョ
  • 02. ピアノ、合唱、管弦楽のための幻想曲 ハ短調 作品80 『合唱幻想曲』 フィナーレ.アダージョ
  • 03. ピアノ、合唱、管弦楽のための幻想曲 ハ短調 作品80 『合唱幻想曲』 アダージョ・マ・ノン・トロッポ
  • 04. ピアノ、合唱、管弦楽のための幻想曲 ハ短調 作品80 『合唱幻想曲』 アレグロ

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ヤルヴィの演奏以来、第9の名演が続いてい...

投稿日:2021/03/18 (木)

ヤルヴィの演奏以来、第9の名演が続いている。 NHKで演奏を聴き、素晴らしいと思った。 リリースするアルバムがどれも最高。 この5年間くらいでクラッシック音楽界の見取り図が大幅に変わった。

ハッチ さん | 愛知県 | 不明

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  なにより素晴らしいのがオーケストラ。...

投稿日:2021/01/21 (木)

  なにより素晴らしいのがオーケストラ。力強く推進力があり、フレッシュであり、乾燥した響きにならず質感に不足しない。今まで「せかせか」と感じていたテンポも「きびきび」という印象に変わり、「重量感に欠ける」と思っていたピリオド楽器での演奏は「みずみずしい響き」に宗旨替え。個々の楽器・演奏者から発せられる音やメッセージがしっかりしているからなのか音の凄味はモダンのフル・オーケストラに充分太刀打ちできていると思う。編成など細かいことは分からないが当盤を聴いて第九に持っているイメージを良い方向に上書きしてもらえた気がする。スタイルは違えど指揮・演奏の根本にある情熱や理想が同じであれば受ける感動は変わらないのだろう。   ピリオド楽器による演奏、HIP(Historically Informed Performance) スタイルの演奏による第九…実をいうと今まであまり馴染めないでいた。フルトヴェングラー・スタイルの第九に慣れすぎていてどうもしっくりこなかった。しかしようやくこのディスクに出会って「新たな第九」に耳を開けるようになったことに感謝したい。ピリオド、モダンに左右されず良い演奏と力強さは表現できうるものだと実感。 私同様「第九はフルヴェンで」的な考えの方でもおそらくなじみやすいと思うのでおすすめしたい。   カップリングの合唱幻想曲も素晴らしい。「第九の思想的さきがけ」が前に演奏されることでシラーの詩とベートーヴェンの想いに心を寄せることができる。ベズイデンホウトによるフォルテピアノの溌溂とした演奏から始まって徐々に楽器が増え(思想への共鳴者が増えていくという見立て?)、やがて声も高らかに歌い上げていく発展形は聴いていてすがすがしい。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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僭越ではあるが、「よくぞ大賞に選んだ」と...

投稿日:2020/12/10 (木)

僭越ではあるが、「よくぞ大賞に選んだ」と思う。交響曲部門での大賞受賞なので、第九について述べさせて頂くと、この演奏は新たな地平を描いたもので価値が高い。何が凄いのかというと、一言で言うと「出したい音にとことん拘った」ことだ。最近の瞠目するべき演奏は、クルレンツィス然り、アダムフィッシャー然り、スコアをよく読み、主としてアゴーギグ中心の表現により、我々に新たな発見をもたらしてくれた。しかしこの演奏は徹底的にデュナミークである。ほとんどインテンポだが、とにかく各声部のバランスに徹底的に拘っている。快速テンポでパワフル的評価が並ぶが、小生から見れば、それよりもこの音のバランス感覚が、いや感覚ではなく計算が凄すぎる。とにかく第一楽章を聞くとわかる。冒頭の6連符から明晰で、第一主題もスケール感を持ちつつ過不足なく全ての音が鳴り響く。展開部のフーガもこれ以上ないバランス。特にホルンの音量調整が細かい。また終結部の木管の扱いも見事。この調子で最後まで計算され尽くす。もちろん声楽も曲の構成の一部だから、綿密にバランスをコントロールされている。こういう演奏だから、一発勝負大感動的ではなく、繰り返し聞くことにより発見できるものが増えてくる。その意味で再現芸術としての「CD」である必然性があり、大賞に選出されたのは、その要素も評価されたのだと思う。 ところで、この演奏、ライバルがいる。対象に選んだ雑誌の名盤投票でわずかにこれを上回ったアントニーニである。アントニーニの方が録音が早い。第一楽章の終結部などブラインドされたらどっちがどっちかわかないほど同じ路線を模索している。どこが違うかというと、演奏に対する努力の総量を同じと仮定すれば、カサドの方が精緻であり、その分アントニーニは歌に少し振れている。これはもう好みの世界です。 最後に、私はこの演奏を、素晴らしいとしか言いようがないと思うが、前述の通り往年の名盤と比して、また実演で聞いたら感動するのだろうか。あまりに精緻に描かれた絵よりも、そうでない絵の方に名画が多い。素晴らしいと言いつつ自分の感性に自信が持てなくなる。カサドが本当に来日するのかどうか心配なので、年末のN響との第九チケットの購入を躊躇っていたが、早急に決断しないといけなくなった。

てつ さん | 東京都 | 不明

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Beethoven (1770-1827) Items Information

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