ベッティーナ・シュタングネト

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エルサレム“以前”のアイヒマン 大量殺戮者の平穏な生活

ベッティーナ・シュタングネト

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784622089605
ISBN 10 : 4622089602
フォーマット
出版社
発行年月
2021年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
584p;20

内容詳細

アドルフ・アイヒマンは本当に「悪の陳腐さ」を体現する人物なのか?逃亡先のアルゼンチンで彼は独白を書き連ね、旧ナチに囲まれ大いに語った。1300枚に上るその記録に現れるのは、ナチズム信奉、ユダヤ人絶滅という仕事への自負、権力への執着。エルサレムの囚人となった後は、自己を正当化する8000枚もの文章を書き遺した。この膨大な史料に初めて体系的に取り組み、これまでの通念を覆した重要著作。

目次 : 序章/ 「私の名は象徴となった」/ 幕間劇/ アルゼンチンのアイヒマン/ いわゆるサッセン・インタヴュー/ 偽りの安全/ 役の変更/ 終章

【著者紹介】
ベッティーナ・シュタングネト : 1966年生まれの哲学者。ハンブルク大学にて哲学を専攻、イマヌエル・カントと根源悪についての研究で博士号取得。『エルサレム“以前”のアイヒマン―大量殺戮者の平穏な生活』で2011年に北ドイツ文化ノンフィクション賞を受賞

香月恵里 : 1961年生まれ。岡山商科大学教授。関西学院大学大学院博士後期課程退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ベイス さん

    確からしさを積み上げるとはこういうことなのか!と深い感銘を受ける。アーレントが「陳腐」と評したアイヒマンが、実は極めて狡猾であり、「エルサレムのアイヒマン」がいかに仮面を被った虚像であったかを掘り起こしていく。私自身、先の感想でアイヒマンを平凡と評したが、それも覆されることとなった。法廷でユダヤ人へのシンパシーを強調したアイヒマン、そのイメージがアーレントの著作によって補強された面は否めない。今後また新たな事実が掘り起こされるかもしれない。つくづく歴史の検証は慎重に、という教訓を読み手に投げかけてくる。

  • ケイトKATE さん

    『エルサレムのアイヒマン』で、「凡庸な悪」とアーレントから断罪されたアイヒマンだが、本書はアイヒマンが「凡庸な悪」ではないことが証明されたものである。アイヒマンは戦後、逃亡したアルゼンチンで第二次世界大戦時におけるユダヤ人の収容所送りを自慢し、反ユダヤ主義とナチズム崇拝を語っていた。アイヒマンが語っていることはすべて虫酸が走るものである。人間はアイヒマンのように、非人間的な行為も自分にとって人生の成功体験となっているものであれば、他者からの批判も耳に入らず、良心の呵責も欠けてしまう恐ろしさを感じた。

  • かもめ通信 さん

    読みたかった本を書評サイト本が好き!を通じていただいた。読み始めた直後は、著者がなぜこれほどまでにアイヒマンにこだわるのかがわからなかった。アイヒマン一人に焦点を当てすぎれば、逆に「ユダヤ人問題の最終解決」の本質が見えにくくなってしまうのではないかという疑念もあった。けれども読み進めていくうちに、エルサレム<以前>のアイヒマンを明らかにすることは、エルサレム<以後>に明らかになったあれこれをもって、歴史を再検証すると同時に、エルサレム<以後>の国民社会主義の動向を分析することでもあったのだと気づき…

  • 魚京童! さん

    陳腐だった。

  • 塩崎ツトム さん

    「エルサレムのアイヒマン」を読んだ後の、「アイヒマン調書」の間にある違和感を埋める、アルゼンチン時代のアイヒマンおよび、彼のインタビューを研究した「本当のアイヒマン」を浮き彫りにする渾身の一冊。やはりアイヒマンはどうしようもない反ユダヤ主義者で、病的かつ精巧な嘘つきであり、その嘘つきっぷりは、ナチ時代から「パレスチナ出身のユダヤ人の専門家」という偽りの経歴を吹聴していたことからもうかがえる。彼のようなカメレオン人間を重用していた点も、虚飾を重んじるナチスらしさといえるか。

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1966年生まれの哲学者。ハンブルク大学にて哲学を専攻、イマヌエル・カントと根源悪についての研究で博士号取得。『エルサレム“以前”のアイヒマン―大量殺戮者の平穏な生活』で2011年に北ドイツ文化ノンフィクション賞を受賞

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